板垣李光人、“優しいだけ”で終わらない表現力 『マルス』ゼロとアイコンは最強のコンビに
ただ、“それだけ”で終わらないのが板垣の演技の特徴である。優しさをうまく表現できるからこそ、たまに垣間見える内に秘めた意志や情熱をキラキラと輝かせることができるのだ。光が湊斗と交流を続けていたのは「湊斗を見捨てない」という意志の表れと捉えられるし、岳に負けたくないと裏で新メニューの開発に精を出していた孫六の姿は、料理に関して人一倍、熱意に溢れている様子を物語っている。
ゼロが一見、気弱そうなアイコンを“相棒”に選んだのは、彼の内側にある熱量に共感したからではないだろうか。さらに、アイコンは周りに対してゼロとは違った優しさを発揮することができる。「マルス」が行っている活動は圧倒的に正しい。だが、世の中は複雑で、正しいことは危うさも含んでいる。
最新の生配信を見ていたアイコンのクラス担任・砂川先生(山口紗弥加)が危惧した通り、被害者だと思っていた父親が、実は未解決の不動産詐欺事件に関わっていたことを暴いた杏花(横田真悠)は、大きな代償を払った。杏花の家族は壊れてしまったし、クラスメイトたちは好き勝手なことを言って彼女を除け者にしようとする。ゼロはこんな事態を想定していたのか、杏花に「明日も部室で待ってるよ」とストレートな言葉をかけた。それが教室には入れなかった杏花の背中を押したのは間違いない。だが、一番勇気のいる、最後の一歩を踏み出す力をくれたのは、アイコンの「おはよう」という挨拶とにっこりという言葉が似合う笑顔だろう。
ゼロの言動は時折、ぶっきらぼうで内外に敵を作ってしまいかねない。だからアイコンには、今まで通り、温かい光のような優しさで周りを包んでいって欲しい。そうすることで、お互いにないものを補える最強の2人となれるはずだ。
■放送情報
『マルス-ゼロの革命-』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00〜21:54放送
出演:道枝駿佑(なにわ男子)、板垣李光人、吉川愛、井上祐貴、横田真悠、山時聡真、野間口徹、菜葉菜、徳井健太(平成ノブシコブシ)、泉澤祐希、戸塚純貴、山口紗弥加、岩松了、江口洋介
脚本:武藤将吾
音楽:未知瑠
ゼネラルプロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)
プロデューサー:田中真由子(テレビ朝日)、中沢晋(オフィスクレッシェンド)
監督:平川雄一朗、片山修
制作協力:オフィスクレッシェンド
制作著作:テレビ朝日
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公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/mars/
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