パク・シネ×パク・ヒョンシクが人生の困難に立ち向かう 心温まる一作『ドクタースランプ』

人生の困難に立ち向かう『ドクタースランプ』

 Netflixにて韓国ドラマ『ドクタースランプ』の配信がスタートし、1月29日から2月4日集計のNetflixグローバルランキング(非英語)で1位を獲得するほどの注目ぶりだ。(※)

 釜山在住の高校生・ハヌル(パク・シネ)は、勉強は1日きっちり17時間絶対にすると決めている生粋のガリ勉。歩く時間すら無駄にしないように移動は走り、下着まで曜日ごとに分けていた。そんな彼女は名門の韓国大学に入学するため、家族と一緒にソウルへと引っ越す。全国模試で同率1位の秀才・ジョンウ(パク・ヒョンシク)と同じ高校に転校したことで、頭脳派2人の切っても切れない戦いの幕が上がることになる。

 しかし2人のうち韓国大学に行けたのはジョンウだけ。大人になった現在、ジョンウは美容整形外科の医者として長官賞をもらえるまでの輝かしいキャリアを築いていた。一方、ハヌルは韓国大学に進学できず、別の大学の医学部を経て麻酔科の医者になったが、ブラックな労働が続き、疲労が溜まる日々を送っていた。

 正反対な日々をそれぞれ過ごしていたある日、ジョンウは整形手術で人を死なせてしまう。また、ハヌルは腹痛で道路に倒れ込んでしまうのだった。覚えのない罪をかぶせられたジョンウと、1日中働いて怒鳴られ続けるハヌル。大人になって交わることのなかった2人が、人生の“スランプ”真っ最中に、再び出会うことになる。

コメディ、ミステリー、そしてヒューマン要素を詰め込んだドラマ

 頭の良い2人だが、ハヌルは努力型、ジョンウは天才型で正反対。一度一位の座を奪われたジョンウは、トイレに行く時間を勉強に割くため、コーヒーを粉のまま飲んでいたハヌルを真似し、ハヌルよりも早く学校に行くように。勉強時間の確保のため、睡眠と食事を削った結果2人とも倒れてしまうが、それでもハヌルはベッドの上でも勉強していた。

 ハヌルにどんな状況でも負けまいと、必死に食らいついていくジョンウの行動は面白おかしく、また毎話フラッシュバックされ、明らかになっていく高校での2人の関係がこの作品の大きな核になっていると言える。キャリアのどん底にいるはずだけれど、ハヌルのことを考えるときにはコメディチックな振る舞いを見せるジョンウに思わず笑ってしまうこと間違いなしだ。

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