『下剋上球児』球児インタビュー第3回:小林虎之介 俳優業に繋がった学生時代の野球経験
次代のスター候補生たちが揃うTBS日曜劇場『下剋上球児』。役者としての演技はもちろん、甲子園を目指す越山高校野球部として説得力をもったプレイを見せなくてはいけない球児たち。本気のオーディションを経て選ばれた彼らはどんな思いで撮影に臨んでいるのか。放送に合わせて球児たちへ連続インタビュー。第3回は、キャプテン日沖誠(菅生新樹)の弟であり、正捕手となる日沖壮磨役の小林虎之介。
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壮磨としてあえての左打ちに
――オーディションに受かったときの心境は?
小林虎之介(以下、小林):オーディションを受けると決まったときから、マネージャーさんにも、いつも演技を教えてくださっている方にも「絶対取る」と言っていたので、ホッとしたというのが一番です(笑)。アピールになっていたかはわかりませんが、オーディションはとにかく一生懸命やりました。野球の実技審査もあって、そこで落ちるのは嫌だったので、しっかり家でも練習をして臨みました。素振りは毎日やっていましたね。
――オーディション中につらかったことはありますか?
小林:つらいことはなくて、本当に楽しかったです。僕、オーディションが好きなんですよね(笑)。闘争心が燃えるというか、「やってやるぞ!」みたいな気持ちが大きくて。つらいと感じたことがないです。
――それは素晴らしいですね。ここまで日沖壮磨を演じてきた感想は?
小林:壮磨は思春期で、自分の中に思いはあるのになかなか素直になれない、本音を言えない、というところがちょっと難しいなと思いつつ、塚原(あゆ子)監督たちに演出してもらって、ちょうどいい塩梅で芝居ができているのかなと思っています。
――塚原監督からの言葉で、特に印象に残っているものはありますか?
小林:たくさんあるんですけど、このドラマでは「キャラクターの個性を失ったらいけない」と。現場で「役者同士はみんな仲が良くても、だからといって同じ方向の意見を持たないように」と言われていて、最近はそこを意識して芝居をしています。
――兄・誠役の菅生新樹さんと、関係性を表現するために2人で話したことはありますか?
小林:「こうしよう」と話したわけではないんですけど、(劇中でも)他の人がいるときにはベタベタしない兄弟なので、実際に他のキャストがいるときにはそんなに話さないんです。ただ、僕のことを気にかけてくれますし、そういうところで関係性を徐々に作っていって、たまに2人になったときにいろいろ話すというか。でも芝居のことではなくて、他愛もない話をしています。そうすることによって、だんだん壮磨と誠の距離感が掴めてきました。
――球児役のキャストはみなさん仲がいいと思いますが、特によく話す方はいますか?
小林:楡役の生田俊平くんとは去年の10月から別の作品(『ドラフトキング』/WOWOW)でも一緒で、そのときからよく話していたし、ご飯にも行っていました。今回のオーディションの途中にも「受けてるんだ」と話していたくらいなので、仲はいいと思います(笑)。
――壮磨は野球経験者という役どころですが、小林さんのこれまでの野球経験は?
小林:小学校1年生から高校3年生まで12年間やっていました。中学校までは外野と内野をやっていましたが、高校に入ったら硬式野球になって、それまで硬式をやったことがなかったのですごく痛いイメージがあったんです。なので、防具をつけて一番痛くなさそうなポジションだな、という理由でキャッチャーを選んで(笑)、高校の3年間はずっとキャッチャーでした。
――ドラマでは学年を重ねるにつれて、プレーにも説得力が必要になってくると思います。そのあたりはどのように準備されていますか?
小林:僕、本当はずっと右打ちだったんですよ。小学校6年生から中学校2年生までは両打ちで、ちょっと左もやっていましたが、あまり打てる感覚がなくて。高校に入ってからは完全に右打ちでしたが、今回のキャストに左打ちがあまりいないということで、久々に左打ちを練習しています。本当の左打ちじゃないので、説得力を出すためにも素振りの数は大事にして、バッティングセンターにもたくさん通っています。
――バッティングセンターのシーンでも一目でカッコいいとわかるスイングだったので、練習の成果がバッチリ出ていると思います。
小林:ありがとうございます。オリックス・バファローズの森友哉さんの真似をするように、ちょっと意識してやっています(笑)。