チソン、万全の役作りで放つカリスマ性 俳優としても父親としてもベストライフを築く

チソンが、麻薬捜査チームの刑事チャン・ジェギョン役を演じているサスペンスドラマ『コネクション』が、日本の動画配信サービスなどで配信が始まった。チームのエース刑事として日夜捜査に奔走するジェギョンは、因縁のあるオゴミ組のボスを追い詰め、銃でアキレス腱を撃ち抜き、警部に昇進。その夜、20年前の出来事を謝罪しに、疎遠だった学生時代の友人がジェギョンの家を訪ねるも追い返す。そして昇進祝いの飲み会の帰り道、ジェギョンは何者かに拉致されて麻薬を摂取させられ、目を覚ますと薬物中毒者になっているのだった。

“麻薬捜査の刑事が麻薬漬けになる”という驚きの展開から幕を開ける本作は、薬物の禁断症状に苦しみ喘ぐジェギョン役のために15kg減量したというチソンが迫真の演技を見せる。ここに『賢い医師生活』や『39歳』などのチョン・ミドが、ジェギョンの同級生でお金に汚い記者のオ・ユンジン役として絡んでくる。
劇中では、自身に麻薬を摂取したと思われる“ドクター”なる人物から、ジェギョンの携帯に送られてきたメッセージに、突然家に来た友人だけが知っているSOSの合言葉「1882」が記されており連絡するも、友人は工事現場で転落死していたのだった。麻薬を取り巻くあやしい人物たち、同級生たちとのコネクションを辿ると見えてくる、事件の真相とは? ハラハラさせるシーンに息をのみながらも、ストーリーに見入ってしまうに違いない。

ここでチソンについて、ドラマを中心に振り返ってみたいと思う。1977年2月27日生まれのチソンは、今年48歳だとは思えない童顔で、かつて“瞳の貴公子”ともいわれた澄んだ“まあるい瞳”が印象的。いくつになっても清々しさとチャーミングさを感じさせる。高校時代から俳優に憧れ、大学時代の1999年、ドラマ『カイスト』の制作者側に自らアプローチし、本名のクァク・テグン名義で出演と、俳優デビューの切符をもぎ取った。
以降、いくつかのドラマに出演。2001年には、現在『私たちのブルース』で知られるノ・ヒギョン作家による『華麗なる時代』で初主演を務め、SBS演技大賞のニュースター賞を受賞。俳優の道が着実に明るいものへと変わっていった。ターニングポイントとなったのは、2003年の『オールイン 運命の愛』。当時から人気のあったイ・ビョンホンのライバル役として登場し、人気が急上昇。日本でも注目されるようになっていく。
2005年に入隊し2007年、除隊後初となる『ニューハート』で、大学病院の胸部外科を舞台に奮闘する医師役で主演を務め、高視聴率を獲得。その後も話題作に出演し、チソンの代表作のひとつとなった2015年の『キルミーヒールミー』では、性別や年齢の異なる7つの人格を持つキャラクターを見事に演じ分け、MBC演技大賞や10大スター賞、さらにチソンとヒロインの兄役だったパク・ソジュンとの男性同士でのベストカップル賞など12冠を受賞し、MBC演技賞をほぼ独占するほど話題に。確かに、チソンが七変化するキャラクターはどれも素晴らしく、振り切った演技に楽しませてもらった。





















