『家政夫のミタゾノ』の持ち味“真剣なバカバカしさ”が炸裂! 前作から山本舞香が再登場

修作が言うには、一見、関係のなさそうな3人は“許されない罪”を犯したのだという。キーアイテムのように出てくる写真に「修作の奥さんはこの3人のせいで死んでしまったのでは?」と予想してしまうのは、よくあることだろう。だが修作は「妻は大往生だった」と言ってあっさりそのルートを消し去っていった。わざと奥さん側に意味があるような演出になっていたのは、おそらく光がいつものふにゃふにゃ声とは違う、あたかもいつも頭脳明晰であるかのような雰囲気で「謎はすべて解けた」と言うためであった。

これは、光を演じている伊野尾が所属するアイドルグループ・Hey! Say! JUMPのメンバー、山田涼介が主演を務めた『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)のパロディである。このひと笑いのためにかなり手が込んでいることに気がつくと、あまりの滑稽さに後になってさらに笑えてくる。しかし、その「バカバカしさに真剣」なところが本作の何よりの良さである。
実は、凛は家庭環境が不遇で将来の夢もなければ、未来に希望も持てていなかった。修作の家に侵入したのは、生きていくためのお金を盗むためだった。でも「1時間後に死ぬ」と言われれば怖い。ところどころおふざけがあっても、本作がいつもドラマを通して伝えたいことはしっかりしている。今回は、金言としてはっきりと残しておきたい。生きていることに意味が見いだせなくても、先に明るい光が見えなくても人は「死ぬのが怖い」だけで生きてていいのである。
■放送情報
『家政夫のミタゾノ』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00〜21:54放送
出演:松岡昌宏、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、桜田ひより、しゅはまはるみ、平田敦子、余貴美子
脚本:八津弘幸ほか
演出:片山修、小松隆志ほか
音楽:ワンミュージック
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:秋山貴人(テレビ朝日)、石田菜穂子(テレビ朝日)、木曽貴美子(MMJ)、村山太郎(MMJ)
制作:テレビ朝日、MMJ
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