朝ドラ『ブギウギ』“第2章”は個性豊かな人物たちと開幕　スズ子＆羽鳥の出会いも目前に

　2人の窓から見えているのは、日帝劇場。第1話の冒頭で成長したスズ子が立っていた場所だ。その際、指揮を取っていたのが作曲家の羽鳥善一（草彅剛）。スズ子が上京してきた日、男女混合の画期的なミュージカルを届ける梅丸楽劇団（UGD）の発足にあたり、制作部長の辛島（安井順平）に演出家の松永（新納慎也）を通じて羽鳥は会議に呼ばれていた。「歌は誰かが歌い、それを観客が聴くことで初めて完成する」とのことで、彼はスズ子たちを待ちわびている。のちにタッグを組み、数々のヒット作を生むスズ子と羽鳥の出会いはもうすぐそこ。羽鳥の飄々としたキャラクターも相まって、胸がズキズキワクワクする。

　一方で、時代背景を鑑みると「ようやくジャズができる」と息巻く羽鳥の姿に居た堪れない気持ちにもなる。スズ子の上京から1カ月後、昭和13年（1938年）5月には、国家総動員法が成立。その翌年には国民精神総動員委員会が設置され、いろいろなことが規制される中でジャズは敵性音楽とみなされて排除されていく。戦争色がいよいよ強まっていく中、戦後の日本を明るく照らすコンビが誕生するのだ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
出演：趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本：足立紳、櫻井剛
制作統括：福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー：橋爪國臣
演出：福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供＝NHK