ムロツヨシが『うちの弁護士は手がかかる』にもたらす影響 女性の魅力を引き立てる演技

ムロツヨシの女性の魅力を引き立てる演技

 フジテレビ系にて放送がスタートした、ムロツヨシが主演を務め、平手友梨奈が共演するドラマ『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系)。

 ムロが演じる蔵前勉は、人気女優・笠原梨乃(吉瀬美智子)を30年間サポートしてきた超敏腕マネージャー。スケジュール管理、気の利いた営業、的確な仕事の精査はもちろん、プライベートでのトラブル処理まで完璧なマネジメント力で、笠原を日本トップ女優として確固たる地位にまで押し上げてきた。しかし、ふたりの夢だった海外進出を目前に、蔵前は突然、笠原から「あなたの仕事は誰がやっても変わらない」と切り捨てられ、解雇されてしまう。

 人生の全てを仕事にかけてきた蔵前は、ひどく落ち込むが、そんな折、ひょんなことから、パラリーガルとして、新人弁護士・天野杏(平手友梨奈)のサポートをすることに。杏は最年少で司法試験に合格したが、人とのコミュニケーションが苦手な上にやる気が空回りしてしまい、弁護士として全く成果を出せずにいたのだ。蔵前は「黙ってて!」「ズブの素人」などと言われながらも杏を見守り、時には手助けをしていく。

 ムロの演技には、女性の魅力を引き立てる力があるように思う。第1話でも、よく見るとムロの周りには女性がたくさんいる。

 笠原のために朝起きたら、彼女をSNSでエゴサし、環境に大きな変化がないか調べ、毎日同じ飲み物を用意して彼女を迎えに行き、ドラマの変更点を申し訳なさそうに伝え、出番が終わればそれとなく褒める。マネージャーとしては当たり前のことなのかもしれないが、この細やかさに対して笠原の態度がクールなため、より笠原の“ワガママ”っぷりが際立つのだ。そのほかにも蔵前が弱気になれば、悩みを聞きつつ、ズバズバと耳が痛いことを言って激を飛ばしてくれる安藤カオリ(安達祐実)は、一目見ただけで頼れる姉御だということがわかるし、上司の静川(東根作寿英)からパワハラを受けて塞ぎ込んでいた、幸薄顔の吉岡(入山法子)は、杏との噛み合っているようで噛み合っていない、けどいつまでも聞いていられるような軽快なやり取りに、可憐に笑った。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる