朝ドラ『ブギウギ』スズ子はなぜ和希を止めなかった? 制作統括に聞くキャラ造形の裏側

『ブギウギ』制作統括に第13話の裏側を聞く

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が3週目に突入した。“ブギの女王”と呼ばれる笠置シヅ子をモデルに、大阪の銭湯の看板娘・花田鈴子=福来スズ子が戦後のスターへと上り詰めていく姿を描く。スズ子役は澤井梨丘から趣里へとバトンタッチ。18歳になってもスズ子の天真爛漫な性格は変わらず、その人柄を表すように、ドラマには笑いの要素が数多くちりばめられている。

「福来先輩はどうして才能がないのに続けられるんですか?」

 第12話では、そんな新人団員からのまっすぐな質問に「そうそう才能ないのに……こらぁ! 先輩やぞ!」と、鈴子がノリツッコミで返すシーンも印象的だった。

 制作統括の福岡利武は「脚本の足立(紳)さんがスズ子のキャラクターとしては相手のことばにノッちゃうだろうし、ツッコんじゃうだろうし……ということで、『是非やりたい』とこだわりがありました」と、同シーンがもともと台本に書かれていたやり取りだと明かす。

 笑いの肝となるのは、違和感のない関西弁。そのため趣里は、昨年11月頃から方言指導を受け、ひたむきに練習を重ねてきたという。福岡は「趣里さんは非常に笑いのセンスがある方」とした上で、「方言指導の先生もとても面白い方なんです。ずっと、冗談言って周りに笑いが絶えません。そんな先生と趣里さんで、笑いを作り上げている部分もあります」と語る。

 「趣里さんは東京の方ですが、絶妙な間で、絶妙な表情でノリツッコミをするので、現場でも笑いが起きます。オンエアを観ても本当に面白いなと思ったので、あの場面は非常に気に入っています」と自信を見せ、「足立さんも大阪人ではありませんが、笑いにこだわりがありますし、ノリツッコミはこの先も見どころだと思います」と期待を煽った。

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