『ジョーカー』続編にトゥーフェイス登場? “役名不明”の気になる若手俳優も
こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします! さて、先日一部の劇場で再公開され賑わいを見せている『ジョーカー』。今回はその『ジョーカー』の続編にまつわる噂です。
『ジョーカー』とは、2019年10月4日に公開された、DCコミックの人気ヴィラン、ジョーカーに着想を得たダークな人間ドラマです。“ジョーカーの映画化”と書かず“ジョーカーに着想を得た”という書き方をしたのは、いわゆるアメコミ映画とはちょっと違うからです。そもそもジョーカーはバットマンの敵役ですが、その当時作られていた(そして今まで発表されてきた)バットマン映画やDCヒーロー映画とは一切関係なく、完全に独立した作品で、本作を製作したワーナーも“アメコミ映画”売りは一切しませんでした。
僕は、2019年夏のサンディエゴ・コミコンに参加した際、ワーナーもDCもこの映画のプロモーションをコミコンの場で全く展開しない徹底ぶりに驚きました。その後『ジョーカー』は一般公開に先立ち、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。これで弾みがついて全米そして日本でも大ヒット(なんと興収50億円突破。日本でのDC映画史上最高)。R指定映画にもかかわらず、全世界で興収10億ドル突破。さらに第92回アカデミー賞では、主人公を演じたホアキン・フェニックスが主演男優賞、ヒドゥル・グドナドッティルが作曲賞を受賞しました。また、さまざまな解釈が成り立つ内容だったので考察ネタでネットも盛り上がり、社会現象になった映画と言っても過言ではありません。その続編が公開されるのです。
ここで本作と他のDC映画との関係についてふれておきましょう。DC映画は現状3ラインあります。
1つはジェームズ・ガンらが、今立て直しを図っている「DCユニバース」と言われるライン。これは王道のヒーロー映画路線です。今後はこの世界観のもとで新たなスーパーマン、バットマンなどのヒーロー映画・ドラマが続々と作られていきます。
それに対し“エルスワード(その他の世界というような意味です)”と呼ばれる作品群があります。これは前述のDCユニバースに縛られず、そのキャラの魅力を深堀りした作品を作っていこうというものです。マット・リーヴス監督×ロバート・パティンソン出演の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(これも続編が作られます)、そしてトッド・フィリップス監督×ホアキン・フェニックス出演の『ジョーカー』です。
ここで注意したいのは、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』路線と『ジョーカー』路線が“エルスワード”という同一の世界観の下にあるわけではない、ということです。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の世界と『ジョーカー』の世界もまた全く別なのです。
だからDCの3ラインとは、
- ジェームズ・ガンのDCユニバース路線
- マット・リーヴスの『THE BATMAN-ザ・バットマン-』路線
- トッド・フィリップスの『ジョーカー』路線
です。
さて『ジョーカー』の続編ですが、まずいま現在わかっていることは、タイトルが『Joker: Folie à Deux』で、全米公開予定日が2024年10月4日であること。監督は、前作同様トッド・フィリップスが務めるほか、ホアキン・フェニックスとザジー・ビーツが続投。さらに、レディー・ガガ、ブレンダン・グリーソン、キャサリン・キーナー、ジェイコブ・ロフランド、ハリー・ローティーが出演予定です。
ここで注目なのはレディー・ガガの出演。なんと彼女はあのハーレイ・クインを演じるのです。そう、別のDC映画(『スーサイド・スクワッド』系)でマーゴット・ロビーが演じている“女ジョーカー”ともいうべき人気キャラです。
今度の作品では、アメコミ史上最高にして最狂のペア、ジョーカーとハーレイを描きます。ここで紹介したいのが、タイトルの意味です。“Folie à Deux”とはフランス語で直訳すると“狂気の2人”ですが、感応精神病を意味する言葉でもあるらしい。感応精神病とは、1人の妄想が他の1人に感染し、2人で同じ妄想状態になる、みたいなことだそうです。ということは主人公アーサー/ジョーカーの妄想に感染した女性がハーレイということでしょうか?
それにしてもなぜレディー・ガガがこの役なのか? 実は本作はミュージカル仕立てになるとの噂があります。
少なくとも劇中にはたくさんの歌が使われるそうです。ジョーカーの危険な妄想に精神汚染されたハーレイは歌いまくるのでしょうか? もしかしたら、ジョーカーとハーレイの妄想世界の中ではこの世はすべてミュージカルということなのかもしれません。