『ヒップタッチの女王』犯人不明のまま急展開 イ・ミンギがハン・ジミンを守ろうと奮闘
本作は、コメディとミステリーが絶妙なバランスで展開してきたが、ここに来てミステリーのシリアス度がグッと上がり、緊迫感が高まってきた。そんな中で、イェブンとジャンヨルのロマンスも、盛りあがりを見せた。イェブンとソヌの仲を裂こうとするジャンヨルが、イェブンに「キム・ソヌがそんなに好きか? それとも恋愛がしたいのか? それならむしろ俺としろ、つきあってやる」とどストレートな告白をする。ムードもへったくれもないジャンヨルに「本当にクズね」と言い捨てるイェブン。去ったイェブンの姿を見ながら、ばつが悪い顔で自らの頭をかくジャンヨルが、なんだかかわいらしい。本作でイ・ミンギが扮しているジャンヨルは、事件解決へ向ける情熱と、これまで恋の経験などなさそうな荒っぽさがどこか魅力的だ。そのジャンヨルが、イェブンに恋心を抱きはじめ変化しているのだが、イェブンの側は全く相手にしていないのが、2人の関係性の面白さでもある。イェブンがイケメンのソヌに恋しているのを苦々しく思うジャンヨルが、今後どう出るのかが楽しみなところ。
物語は、残すところ2話とクライマックス直前だが、これまでの物語の中で、犯人とおぼしき人物がバタバタといとも簡単に退場していった。ムジン市の住人の中で、怪しい人物がもうほとんど残らない中で、マッカーサー元帥を憑依させているフリをする、霊媒師パク・ジョンベ(パク・ヒョックォン)の存在も気になるところだ。
ジョンベは、ストーリーの中で何度も疑われているのだが、イェブンのヒップタッチでは怪しいところは見つからなかった。しかし、犯人はイェブンのサイコメトリーを知っている人物で、殺人現場では謎のテクニックを使っている。超能力で過去を見ても真っ黒にしか見えない、通称“ブラック画面”だ。この“ブラック”をどういうふうにしているのかの種明かしと、犯人が誰で、動機が何なのかが気になって仕方がない。イェブンの秘密を知っている人物だとすると、近くにいる人かと疑心暗鬼になり、すっかり犯人探しにハマりこんでしまう。残すところラスト2話で、犯人にまつわるすべてと、イェブンたちが超能力を持つ必要性も明かされるのだろうか。さらに、イェブンとジャンヨルの恋愛関係と、ドラマ『二十五、二十一』のパロディ『五十五、五十一』の感動的な締めくくりが見れないかととても期待している。
■配信情報
『ヒップタッチの女王』
Netflixにて配信中
出演:ハン・ジミン、イ・ミンギ、スホ
原作・制作:キム・ソギュン、イ・ナムギュ、オ・ボヒョン、キム・ダヒ
(写真はJTBC公式サイトより)