『何曜日に生まれたの』一番の“ミステリー”はヒロインの心情? すいと公文の気になる関係

『何曜日に生まれたの』気持ちの読めないすい

 10年間引きこもりだったすい(飯豊まりえ)の時間は、同級生との再会で少しずつ動き始めた。ずっと片思いしていた江田(井上祐貴)と一緒にバイク事故に遭った雨宮(YU)。大人の男性に成長したどちらかとすいの鮮烈ピュアラブが始まるかと思いきや、『何曜日に生まれたの』(テレビ朝日系)第3話では、すいの親友・瑞貴(若月佑美)の登場で不穏な空気が立ち込める。

 瑞貴から連絡を受け、10年ぶりに2人で会うことになったすい。彼女たちはサッカー部のマネージャーだった高校時代、共に江田を好きになり、“相手から告白されるまでお互いに抜け駆けはなし”という約束を交わした仲だった。

 こういう好きな人が被った友達同士で交わされがちな抜け駆け禁止のルールほど、最初から破られることが決まっているものはないだろう。現にすいは瑞貴が自分を裏切って、江田に告白したことを知っている。しかも、その瑞貴は自分の知らない間に江田と結婚し、妻の座に収まっていたのだった。

 そんな普通なら大きなショックを受けてもおかしくない状況下で、すいは意外にもケロッとした様子。芽衣(早見あかり)を使ってその様子を覗き見していた公文(溝端淳平)も納得がいかず、ヒロイン像が掴めなくなったことでスランプに陥る。

 だが、すいの気持ちがよく分からないのは何も今に始まったことではない。自分に酷いことを言った江田や同級生たちを本当のところ、どう思っているのか。そこにもう、恨みはないのか。雨宮に対しても贖罪の気持ちだけではなく、惹かれている部分はあったかのか……など、公文や丈治(陣内孝則)をはじめ周りの人たちがあれこれと想像を膨らませるのみで、本人の気持ちが一切読み取れないのだ。そこが一番の“ミステリー”かもしれない。

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