吉岡里帆、節目の年に芽生えてきた心境の変化 「“カッコいい先輩だな”と思ってもらいたい」

吉岡里帆、節目の年に芽生えてきた心境の変化

 2022年は『ハケンアニメ!』や『島守の塔』で数々の映画賞を受賞し、ディズニープラスオリジナルシリーズ『ガンニバル』での好演も話題を呼んだ吉岡里帆。10代~30代の4人の女性たちの交錯する“想い”と“人生”を描いた主演映画『アイスクリームフィーバー』では、アイスクリーム屋でアルバイトをする、夢をあきらめかけた主人公・常田菜摘を演じている。自身のカレンダーなどで長年コラボレーションを果たしてきたアートディレクターで、本作が初の映画監督作となった千原徹也の特殊な撮影現場や、“夢”に対する自身の考え方、30歳を迎えての変化について、吉岡に話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「モトーラ世理奈ちゃんと共演できることが一番の楽しみでした」

ーー本作が映画監督デビュー作となった千原徹也さんとは過去に何度もコラボレーションをされていますよね。

吉岡里帆(以下、吉岡):そうなんです。千原さんとはすごくお付き合いが長くて。一番最初に出させていただいたカレンダーから、アートディレクションを千原さんにずっとお願いしていて、「いつか映画をやりませんか?」という話もしていたので、それがついに叶ったかたちになりました。

ーー以前からそういうお話をされていたんですね。

吉岡:千原さんには“いつか映画を撮りたい”という夢があったみたいで。「もし僕が映画を撮ることになったら主演をやってください」と以前から言われていたんです。最初は「リップサービスかな?」くらいに思っていたんですけど、本当にオファーをくださったのでビックリしました(笑)。

ーー吉岡さんは千原さんのアートディレクションのどのようなところに惹かれていたのでしょうか?

吉岡:私が大好きな『100万回生きたねこ』という作品の舞台版のアートディレクションを千原さんがされていて、それで「絶対この人と一緒に仕事がしたい!」と思ったのがきっかけでした。かわいらしい世界観と記号的なデザインが特徴としてありつつも、すごく親しみやすさがあって、多くの人に寄り添えるようなところが千原さんのアートディレクションの魅力だと思います。

ーー映画となると、これまでとはまた違った関わり方になりますよね。今回の作品は、川上未映子さんの短編集『愛の夢とか』(講談社文庫)に収録されている『アイスクリーム熱』が原案となっています。

吉岡:実は、最初に正式なお話をいただいてからかなり時間が空いてしまったこともあり、企画自体なくなってしまったのかなと思った時期もあったんです。ただ、千原さんにお会いすると、「いや、諦めてないです。絶対映画にしたいです」っておっしゃっていて。千原さんには“夢を叶える方”というイメージがあったので、きっといつかは映画になるんだろうなとは思っていました。実際、脚本を読んだときは、ものすごく不思議でロマンチックな世界に魅了されました。その世界観を体現するのにピッタリな、モトーラ世理奈ちゃんと共演できることが一番の楽しみでした。

ーー映画の中での吉岡さんとモトーラ世理奈さんとの関係性にはとても惹かれるものがありました。モトーラさんとはこれまで共演経験はありませんよね。

吉岡:一方的に大好きなモデルさんでしたし、映画『ホリック xxxHOLiC』で共演もしたのですが一緒のシーンはなかったので、お会いするのは今回が初めてでした。モトちゃんが出ていた『少女邂逅』を観たときに、お芝居がものすごく魅力的で、いつか会えたらいいなと思っていたんです。まさか映画でこんなにがっつり共演できるとは思っていなかったので、嬉しい出会いでした。

ーー実際に共演されてみていかがでした?

吉岡:本当に素敵でした。恋に落ちる直前の甘酸っぱい空気が流れている映画なんですけど、相手が女性というのが私自身初めてだったので、自分も知らない世界で。どういうふうに表現すればいいんだろうと緊張もしていたんですが、モトちゃんと会って、喋って、ちょっと一緒に時間を過ごしただけで、すごく“好き”が溢れ出るような感情がありました。それで、「これはもう身を任せていればいいんだ」と思ったんですよね。

ーー相手役がモトーラさんだったからこそ、できたところもあると。

吉岡:絶対そうですね。モトちゃんだからこそ、というシーンがいっぱいあります。

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