洋画トップ4独占は8年ぶり! それでも「ハリウッド映画の復権」は遠い理由

「ハリウッド映画の復権」が遠い理由

 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』と『ザ・フラッシュ』が『リトル・マーメイド』と『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に割って入ったことで、結果的に先週末の動員ランキングはトップ4を外国映画、それもハリウッド映画が独占することに。これは、本コラムの連載が始まって間もなかった2015年8月最終週以来、実に約8年ぶりのこととなる。ちなみにその時のトップ4は『テッド2』、『ジュラシック・ワールド』、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』、『ミニオンズ』というラインナップだった。

 そんな先週末の外国映画の「快挙」に水を差すわけではないが、最大のアシストなったのは、6月16日に公開が予定されていた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』が市川猿之助の事件によって公開延期になったことだ。また、もし『リトル・マーメイド』や『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が、『ザ・フラッシュ』のように北米と同時公開されていたら、また違った結果になっていただろう。今回の「快挙」の内実は「棚から牡丹餅」と言うべきものなのだ。

■公開情報
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
全国公開中
監督:ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン
脚本:フィル・ロード&クリストファー・ミラー、デヴィッド・キャラハム
声優:シャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルド、ジェイク・ジョンソン、イッサ・レイ、ジェイソン・シュワルツマン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ルナ・ローレン・ベレス、ヨーマ・タコンヌ、オスカー・アイザック
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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公式サイト:https://www.spider-verse.jp 
公式Twitter:https://twitter.com/SpidermanMovieJ

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