『日曜の夜ぐらいは...』サチ、翔子、若葉が“過去”をやっつける より深まる信頼関係
さらに若葉のことを「世界の宝物みたいに素敵な子」と一切恥ずかしがらず真っ直ぐ伝えた上で、その過去に想いを馳せるが、わかったようなことは決して言わず安易な言葉は掛けない。そして「こう考えよ。だから出会えたんだって、私たち。嫌な過去はなかったことにはならないんだと思うんだ。わぶちゃんが幸せになることが復讐だよね。毎日楽しいなって思えることが一番の復讐」と自分自身にも言い聞かせるようなサチの語りかけに心打たれた。こんなふうに臆せず自分の言葉を伝えようとするサチには、それをきっと受け止めてくれるに違いない仲間への信頼と安心感が滲む。それが何より嬉しい。
母親・邦子(和久井映見)についても、それぞれに事情があって実の母親と会えないみんなに呼びかける。「理由はいろいろで本当のお母さんと生きられなくてもさ、うちの母いるから」と。そして「お母さんはそこから動けないけど、それは言い方かえればそこにいつでもいてくれるってことだから」と言うサチは、事あるごとに“ごめんね”と謝る邦子の言葉に辟易しているけれど、何も言い返さなかった最初の頃の彼女とまるで違う。
年齢も性別も職業も異なる6人が、どんどん心通わせ関係性を拡張し“家族関係”のようなものを築き上げていく過程こそが奇跡だ。
さて、いよいよカフェ「サンデイズ」のオープンもすぐそこまで迫っている。 毎日楽しいと思いながら過ごすことで過去への復讐を果たし、そしてその先に「サンデイズ」を“あの頃の自分”を静かに受け入れそっと寄り添い馴染ませてくれるような居場所に育てられますように。
■放送情報
『日曜の夜ぐらいは...』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、毎週日曜22:00〜放送
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬(THE RAMPAGE)、やついいちろう(エレキコミック)、今立進(エレキコミック)、椿鬼奴、飛永翼(ラバーガール)、橋本じゅん、和久井映見、宮本信子ほか
脚本:岡田惠和
演出:新城毅彦、朝比奈陽子、高橋由妃、中村圭良
企画・プロデュース:清水一幸
プロデューサー 山崎宏太、山口正紘、郷田悠(FCC)、浅野澄美(FCC)
制作協力:FCC
制作著作:ABCテレビ
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