『らんまん』神木隆之介と浜辺美波の恋の行方は? 朝ドラの名告白シーンを振り返る

『らんまん』ついに万太郎が思いを告げる?

 一方、不器用な男性たちは不器用なりにヒロインへの愛を伝えようとする。『おかえりモネ』(NHK総合)の菅モネコンビ、百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)の関係もそれはそれはゆっくりと縮まっていった。震災当時にたまたま地元を離れており、大切な人のために何もできなかったという負い目を背負っている百音と、新米医師の頃に担当した患者の人生を奪ってしまったと後悔している菅波。どことなく似ている2人だが、傷を舐め合ったりはしない。相手をわかった気になるのではなく、菅波は百音を「あなたの痛みは僕には分かりません」と潔く伝えた上で、「でも、分かりたいと思っています」と言って抱きしめるのだ。わからないけど、わかりたい。これぞ、究極の愛の言葉と言えるだろう。

『舞いあがれ!』ずっと想い合ってきた舞と貴司の20年 一気に溶けた“幼なじみ”の距離感

<君が行く 新たな道を 照らすよう 千億の星に 頼んでおいた>  この歌の裏に“君”を想う溢れんばかりの愛情と心からの賛歌が降…

 『舞いあがれ!』(NHK総合)のヒロイン・舞(福原遥)の幼なじみである貴司(赤楚衛二)は短歌に彼女への思いをしたためた。「君が行く 新たな道を照らすよう 千億の星に 頼んでおいた」。これはのちに、狭野茅上娘子が別れざるを得なくなった夫への気持ちを歌った万葉集掲載の和歌をオマージュしたものであることが明らかに。つまりは情熱的な恋の歌だったのだ。その後、2人は周りの人たちのお膳立てもあって互いの素直な気持ちを伝え合い、結ばれた。

 万太郎はどんな言葉で寿恵子にここまで積もり積もった思いを伝えるのだろう。本作は元々は劇作家である脚本家・長田育恵が紡ぐ力のある台詞が魅力の一つ。それだけに、万太郎の愛の告白にも期待が高まる。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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