アナンダ・ジェイコブズ、『らんまん』クララ役は適任だった 朝ドラ3作目の存在感

『らんまん』アナンダ・ジェイコブズの存在感

 主人公の万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)の歯がゆいすれ違いが続く朝ドラ『らんまん』(NHK総合)。昼は大学で植物研究と学会誌発刊に向けての準備、夜は大畑印刷所で見習いをひたすら続ける万太郎に対して、寿恵子は舞踏練習会に向けて講師のクララ先生(アナンダ・ジェイコブズ)からダンスの手ほどきを受ける日々を過ごす。

 寿恵子とクララの手拍子や掛け声もすっかり息ぴったりで、彼女のダンスが随分上達してきていることがわかる。俳優以外にモデル、シンガーソングライターとしての顔も併せ持つジェイコブズは、本作でのダンス講師という役どころに適任と言えるだろう。

『らんまん』第48話

 またジェイコブズにとって本作は『マッサン』、『べっぴんさん』に続き朝ドラ出演3作目となる。『マッサン』では、主人公・亀山政春(玉山鉄二)の妻・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の妹・ヘレン役を好演。政春とエリーが出会うきっかけを作った恋のキューピッドでもあり、結婚後日本で暮らすことになった姉とスコットランドにいる家族の架け橋を担った。

 また『べっぴんさん』では、主人公・坂東すみれ(芳根京子)の姉・ゆり(蓮佛美沙子)の友人・クリスティーナ役として、ここでも人と人を引き合わせる役どころを務め、互いの運命を大きく変えていく陰の立役者を担っていた。

 思えばどの作品でも相手を新しい世界に接続する橋渡し役として登場することが多いジェイコブズ。NHK大河ドラマ『八重の桜』でも、主人公・新島八重(綾瀬はるか)にしっかりと自分の意見をぶつける同志社女学校の女性教師・スタークウェザー役を好演し、存在感を発揮していた。凛とした佇まいで相手とフェアであることを望むジェイコブズは、本作でのクララ役とも通ずるところがあるかもしれない。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる