『それパク』重岡大毅の言葉に奮い立った月夜野の社員 常盤貴子が一人で背負った過去の罪
『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)第8話にて、“特許の怪物”こと芹沢(鶴見辰吾)との対決が完結した。特許を食い物にする“パテントトロール”の芹沢は、月夜野ドリンクを相手に1億円の和解金の支払いを要求。芹沢が月夜野に強く出られるのは、通称「009特許」の特許権侵害の訴訟のほかにも、月夜野の開発部長・高梨(常盤貴子)という“弱み”を握っていたからだ。
芹沢はかつて特許を悪用し利益を得ていたパテントトロールの「太陽新社」の“影のボス”として会社を動かしていた。そこの執行役員として所属していたのが高梨で、又坂(ともさかりえ)の大学時代の先輩である中野(板尾創路)の発明を奪っていた。正確には、芹沢に騙されて奪ってしまっていたということになる。
そのことをスキャンダルとして芹沢は月夜野を脅してくるわけだ。「ビジネスに正義なんてない。だけど、時には正義があってもいい。コストよりも大事なものがあっても」――北脇(重岡大毅)のその言葉に奮い立つようにして、月夜野は社員一丸となって、芹沢を迎え撃つ。
完全に悪役な芹沢を演じる鶴見辰吾の演技は、まだ記憶に新しい朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK総合)での荒金とは真逆とも言える(自信家なところは似ているが)。そんな芹沢に捨て身の覚悟で立ち向かっていく高梨は、第8話の主役である。過去の罪を一人で背負い芹沢の悪事を暴こうとする高梨に、社長の増田(赤井英和)、さらには又坂が加勢。特に芹沢によって名前が書き換えられた証拠となる「出願人名義変更届」は、月夜野を勝利に導く大きな一手となった。
今振り返ると高梨はどこか笑顔の少ない人物でもあった。それはずっと罪の意識を背負ってきたからというのもあるのかもしれないが、久々に会った中野から開口一番に新たな研究に誘われること、さやか(朝倉あき)ら開発部の後輩たちから研究の相談をされることで、高梨に笑みが戻っていく様子は心温まるシーンだった。そして、又坂もまた初めて自分を一人前の弁理士と認められた瞬間だ。第8話では(簡単ではあるものの)英語を話すシーンもあった北脇。物語も佳境となる第9話では「カメレオンティー」の発売が迫る中、北脇は窮地に立たされることになる。
■放送情報
『それってパクリじゃないですか?』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:芳根京子、重岡大毅(ジャニーズWEST)、常盤貴子、渡辺大知、福地桃子、朝倉あき、豊田裕大、諏訪雅、高橋努、相島一之、赤井英和、野間口徹、ともさかりえ、田辺誠一
原作:奥乃桜子『それってパクリじゃないですか? 〜新米知的財産部員のお仕事〜』(集英社オレンジ文庫刊)
脚本:丑尾健太郎
演出:中島悟ほか
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:枝見洋子、森雅弘、岡宅真由美(アバンズゲート)
制作協力:AX-ON、アバンズゲート
製作著作:日本テレビ
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