成海璃子、初の朝ドラで“さすが”の存在感 『らんまん』東京編の重要人物に

成海璃子、『らんまん』で“さすが”な演技

 本作の公式ガイド『連続テレビ小説 らんまん Part1』(NHK出版)にて成海は「えいは、気丈でたくましいお母さん。働かない夫を支え、貧しいながらも狭い長屋で二人の子どもを育てています。悲惨な状況のはずなのに、沈んでいない。夫になんとか頑張ってほしくてハッパをかける。そんな江戸っ子らしい明るさがえいの魅力です」と、自身の演じるキャラクターを分析している。“限定された道筋の中でえいというキャラクターのバックグラウンドまで垣間見せた”と先述したが、まさに彼女の発言のすべてが、あのたった一話のほんの数分に込められていたように思う。今後、万太郎や長屋の住人たちとエピソードを紡いでいくのはもちろんだが、隼人との関係も見えてくるのだろう。

 そんな成海は、冒頭で触れているようにこれが初めての朝ドラ。なかなかタイミングが合わなかったのだろうか。かなり意外である。なぜなら彼女は多くの人が認知している通り、子役時代から日本のエンターテインメント界の最前線を歩み続けてきた存在だからだ。

 『TRICK』(テレビ朝日系)シリーズをはじめ、ドラマでは『瑠璃の島』(日本テレビ系) 、映画は『あしたの私のつくり方』(2007年)や『無伴奏』(2016年)などの代表作があり、近年も『ワンダーウォール 劇場版』(2020年)や『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』(2020年)、『ジオラマボーイパノラマガール』(2020年)などといったジャンルも規模感を問わず、良質な作品に参加。そのキャリアはバラエティ豊かだ。ちなみに神木が主演を務めた『妖怪大戦争』(2005年)では彼の姉の役を演じている。

 さて、これから本格化する「東京編」。長屋の住人たちには池田鉄洋、安藤玉恵、山谷花純、山脇辰哉、住田隆といった手練れのプレイヤーたちが揃っている。この中に立つ成海璃子に対して私たちは何度、「さすが」という声を上げることになるのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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