『水星の魔女』エアリアルの正体が判明 プロスペラに愛を見るスレッタと残酷な“陰謀”
※本稿には『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第14話までのネタバレが含まれます。
プロスペラがミオリネとの対話で明かした真実。『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2の第14話「彼女たちのネガイ」は、これまで謎に包まれていたエアリアルの存在がプロスペラによって明らかになった。
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前回のラストでプロスペラが明かしたクワイエット・ゼロの正体。それはデリングと共同で進めているもので、GUNDフォーマットをネットワークにつないで戦争のない世界に書き換えるという計画だ。ミオリネに対してクワイエット・ゼロを引き継いでほしいと懇願するプロスペラだが、ヘッドギアをつけているためその表情はうかがえない。だからこそ、その心の内では何を思っているのか読めない不気味さがある。プロスペラの口からクワイエット・ゼロの創始者がミオリネの母・ノートレットであることが明かされると、疑いから驚きの目に変わったミオリネ。クワイエット・ゼロはデータストームを利用して、パーメットリンクを介したあらゆるシステムを制御するネットワーク構想であること、そしてエアリアルはそれを起動するためのトリガーであることが明示される。
プロスペラといえば、これまでも度々登場してきたが、表と裏の顔を持った人物として描かれてきた。ひとつはスレッタにとっての優しい母親像、もうひとつがヴァナディース機関の生き残りとしての顔だ。スレッタとオンラインで会話をしている場面では、特徴的なヘッドギアは外され母親らしい柔和な表情を見せる。だが、それ以外の場面ではヘッドギアを装着し、どこか生気を感じさせない淡々とした口調が印象的。そして彼女がデリングとともに“平和”という聞こえのいい崇高な理想を目指しているというのが実に怪しい。この二面性はプロスペラをより掴みどころのないキャラクターとして描写することに成功していたわけだが、第14話では彼女の真の目的が明かされることによって、暗雲が垂れ込めてきた。
そんな中、始まったバトルロイヤル方式の決闘イベント「ランブルリング」。同作はこれまでの『ガンダム』シリーズとは違って、学園ものの側面を有しており、戦闘シーンはそこまで多くはない。だが、モビルスーツの手先の細かな動きまで伝わってくる戦闘描写は、これまでのシリーズを観てきたファンにとっても納得のいくものだっただろう。