『鬼滅の刃』堕姫の妖艶さ×少女らしさを両立させる沢城みゆき 緻密な演技が華を添える
さらに、沢城の声の演技が別の顔を見せるキャラクターとして『うたの☆プリンスさまっ♪』のヒロイン・七海春歌を挙げたい。七海は思いやりや優しさを持ち合わせたかわいらしい人物として描かれているが、特別に主張の強いタイプのヒロインではない。沢城はこの七海の持つ魅力を存分に引き出すため、穏やかで軽いトーンの女性らしい高声を使い、皆から支えられ愛されるヒロインの姿を実現した。
これまでも、感情表現が重要なキャラクターの役や、ドラマチックなストーリーを描く作品への出演で数々のキャラクターを生み出してきた沢城。
沢城みゆき、10年目の峰不二子への挑戦 「1回1回、楽しむ力を信じて」
漫画家、モンキー・パンチが『週刊漫画アクション』(双葉社刊)で連載していた『ルパン三世』。そのルパン三世は1971年に始めてテレ…
そんな沢城が『鬼滅の刃』で演じる堕姫は、まさに彼女の今までのキャリアのすべてが詰め込まれた役柄であった。中でも、沢城渾身の堕姫が最期に見せた“本音”の演技は『遊郭編』最大の華ある場面だった。時を経て振り返ってみても、沢城の演じた素晴らしいキャラクターの数々の中で、堕姫の名前は輝くことだろう。
■放送情報
土曜プレミアム『特別編集版「鬼滅の刃」遊郭潜入編』
フジテレビ系にて、4月1日(土) 21:00~放送
出演:花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、小西克幸、石上静香、東山奈央、種﨑敦美、沢城みゆき
主題歌:Aimer 「残響散歌」「朝が来る」
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン:松島晃
アニメーション制作:ufotable
製作:アニプレックス、集英社、ufotable