ファンが心配するマーベルの運営体制 ヴィクトリア・アロンソの解雇でMCUはどうなる?
もう一つ今回の解雇騒ぎで感じたのは、アロンソがVFX部門の責任者だったと聞いて、マーベル・スタジオはVFXの在り方・取り組み方を見直そうとしているのではないか、と。というのもブリー・ラーソン出演の『マーベルズ』(事実上の『キャプテン・マーベル』の続編)が当初の夏から冬に公開延期されたのは、VFXの仕上がりの遅れではないかと言われています。最近のVFXで言えば、やはり『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の世界観にはビックリしましたが、あれだけのものを作ろうとすると、予算もさることながら時間が必要なわけですね(『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は何度も公開延期しましたから)。それに対しMCUは映画は年3本あるわ、ディズニープラスのドラマはあるわ、ととにかく作品が多い。当然VFXの発注・受注のやりとりは超過密スケジュールだろうし、VFXアーチストにかかる負担も相当なものでしょう。さらにVFXというのは日々進化しているので、常に新しい技術にアップデートしていかなければなりません。こうした状況下の中、今までのVFXの仕事の回し方では限界があるとマーベル・スタジオは判断したのかもしれません。だからVFXの責任者を変えたかったのかもしれませんね。
そう、今回のアロンソの退場がこの先のMCUにどういう影響を与えるのかについては、『マーベルズ』のVFXがどういうふうに仕上がっているかを観た時、はじめてわかるのでしょう。