『舞いあがれ!』福原遥×赤楚衛二が表現する、幸福な“背中を押し合う”夫婦の形

『舞いあがれ!』背中を押し合う舞と貴司

 「こんねくと」で地元の小学生に向けた技術教室が始まった。講師として呼ばれた笠巻(古舘寛治)は、嬉しそうに子供たちに教えている。そんな『舞いあがれ!』(NHK総合)第118話では、技術教室と同じとも言える“未来への投資”について、舞(福原遥)が考えていく。

 なにわバードマンの頃の先輩だった刈谷(高杉真宙)と玉本(細川岳)が開発中の空飛ぶクルマのことが気になって仕方ない、舞。彼女はすでにその開発に価値を見出し、何とか協力することができないか画策する。単純に後輩として彼らの力になりたい気持ちもゼロではないと思うが、それ以上に「こんねくと」の代表として舞は空飛ぶクルマに関わる価値があると考えたのだ。

 御園(山口紗弥加)にも空飛ぶクルマの魅力を伝えようとする舞。しかし、訪れた工場で目にした浮上テストの結果は残念なものだった。投資家に見せるにはまだ早いという判断をしつつも、刈谷から相談されていたカーボン素材を扱う工場を紹介する。もともと「こんねくと」は収益目的というより、東大阪の町工場の活性化のために働きかける精神なので、舞にとってはいずれにせよ介入しておきたいところだった。

 そんな彼女は、空飛ぶクルマの事業に本気で関わっていきたいと考え始める。しかし、「こんねくと」の仕事だけでも忙しい彼女がもう一つの事業に取り組める時間は、プライベートの時間を割いて捻出しなければ得られないものだ。娘の歩の面倒を見ることはもちろん、ばんばこと祥子(高畑淳子)を引き取ったばかりでもある岩倉家は、みんなが忙しい中でお互いにサポートし合う体制にある。だからこそ、舞は貴司(赤楚衛二)に相談をした。しかし、貴司もデラシネと歌人という、ある意味二つの仕事を両立している立場の人間。だからこそ舞が二足の草鞋を履くことになることにも、好きなことを突き詰めたいという気持ちにも理解を示すのだった。

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