佐藤健×松山ケンイチの魅力がいっぱい 『100万回 言えばよかった』直木と譲の人物像

佐藤健×松山ケンイチが作り上げる直木と譲

 “この人を恋人にしたい”と思う瞬間はどんな時だろうか。相手に対してふとした瞬間に好きだとか、この人しかいないという衝動にも似た気持ちが溢れる時もあれば、気負うことなく話せてリラックスできる相手と一緒にいたいと思う時もあるだろう。毎週金曜日に放送中の『100万回 言えばよかった』(TBS系)の主人公・悠依(井上真央)の近くには、いつもふたりの男性がいる。悠依にとっては、前者のような相手が直木(佐藤健)で、後者が譲(松山ケンイチ)といえるのではないだろうか。

 黙ってしまうと無愛想にも見える直木と譲だが、ふたりの人柄は正反対である。

 幽霊になってしまってから、もう気持ちを直接伝えることができないことを何度も悔いていることからもわかるように、直木はとても口下手だ。それに悠依に自分の作ったハンバーグをなんとか食べさせたいという思いから、譲に指南して作らせようとするなど、意外とわがまま。譲が悠依とのコミュニケーションを仲介してくれるようになっても、たびたび素直じゃないところを見せている。悠依はそんな直木の性格を理解し、そんなところがちょっとかわいらしいと思っている節もあるようだ。そんなわかり合っているふたりの姿に、直木が生きているときに、もう少し思っていることや、莉桜(香里奈)を探していることなどを話せていれば、状況はもっと違っていたかもしれないのに、と思わずにはいられない。

 一方の譲は、その物言いこそぶっきらぼうではあるが、おおらかで素直な性格だ。幽霊が見えることを、あまり公言できない変な体質だということは理解しつつも直木が見えるようになってからは、同僚に正直にそれを伝えている。怪訝な顔をされても下手な言い訳をせず、どんと構えているところもすごいところだ。また、悠依と直木の会話の中には、時折、伝えるには恥ずかしくなるような愛の言葉もある。だが、譲はそれをしっかり伝える。ヘラヘラと笑ってしまうのは、直木をからかう気持ちもあるからだろう。真面目でありながら、どこか軽さもあるような様子が悠依にとっては接しやすいのか、ふたりは次第に軽口を言い合うような仲の良さをみせるようになっている。

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