妻夫木聡、ディーン・フジオカ、二宮和也 日曜劇場の“ダークヒーロー”を振り返る

日曜劇場の“ダークヒーロー”を振り返る

''オペ室の悪魔''と称された『ブラックペアン』二宮和也

 2018年4月期に放送された本作は、シリーズ累計115万部突破の海堂尊の原作で、外科医としてのプライドを守ろうとする渡海が嫉妬渦巻く大学病院という巨大な組織に真っ向から立ち向かい、新技術導入を巡る様々な不正や隠された過去を暴いていく、痛快医療エンターテインメントドラマ。二宮は、自身初の外科医役で、本作で日曜劇場初主演を務めることになった。

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 二宮が演じたのは、天才的な手技を持つ、外科医。手術成功率100%を誇る孤高の天才外科医である一方で、傲慢な性格と言動が常に周囲との軋轢を生んでいる。同僚からは「患者を生かし、医者を殺す」と評される、通称“オペ室の悪魔”だ。

 傲慢な性格の象徴になったのが、口癖である「邪魔」。「邪魔」は単なる暴言だが、二宮の演技力により完全に自分のものにしていた。気だるそうにでも、相手に刺さる独特の言い方などさまざまな「邪魔」が登場していた。

 第3話で、「そんなに褒められたら照れちゃうよ」というセリフは、なんとアドリブで、“悪魔”のような言い方にゾクッとした方も多かっただろう(※)。様々な観点から高い演技力が評価されていたが、その中でも特に印象的だったのが二宮の“目の演技”。そして、アドリブ含め、言動一つ一つが鳥肌ものだった。『ブラックペアン』は、二宮和也にとって新境地を開拓した作品だといえる。

参考

※ https://www.tbs.co.jp/blackpean_tbs/report/11.html

■放送情報
日曜劇場『Get Ready!』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:妻夫木聡、松下奈緒、日向亘、一ノ瀬颯、三石琴乃、橋本マナミ、當真あみ、結城モエ、中山麻聖、田野倉雄太、長見玲亜、矢島健一、片山友希、菅原卓磨、吉田涼哉、川本光貴、伊武雅刀、鹿賀丈史、藤原竜也
第2話ゲスト:柄本明、三浦貴大、市川由衣
演出:堤幸彦、武藤淳、山本剛義
脚本:飯野陽子、山田能龍、川邊優子、金沢知樹、渡辺啓
プロデュース: 武藤淳、植田博樹、鈴木佳那子、市山竜次、佐井大紀
音楽:ノグチリョウ
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/getready_tbs/

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