『スタンドUPスタート』社長然とした武藤の振る舞い 三星兄弟の絆と“真意”も明らかに

『スタンドUPスタート』三星兄弟の絆と真意

  三ツ星重工の元造船所責任者の武藤浩(塚地武雅)と、“山谷コンビ”として実績を残してきた元常務の山口浩二(高橋克実)&元CHOの加賀谷剛(鈴木浩介)、そして自称“人間投資家”の三星大陽(竜星涼)が設立した“株式会社ワカラン”に早速倒産危機が訪れる。

 さらに、三星兄弟にまつわる新事実が明かされた『スタンドUPスタート』(フジテレビ系)第6話。

 風汐市造船所跡地を巨大ネットワークスーパーとして蘇らせる計画のため、まずはこの跡地の購入にもともと名乗りを挙げていた豊光水産社長・豊光幸男(小沢和義)を人たらしの山口が口説き落とし、一気に協力体制が敷かれる。市の補助金申請のプレゼンテーションでも、山口の人当たりの良さや、聴く者の心に訴えかける話し口が遺憾なく発揮された。決め手になったキーワードについては大陽からのアドバイスもあったらしい。

 配送については、加賀谷が東京のシステム会社と新システム“宅システム”の開発を進めていく。それぞれの持ち場で特性が発揮され、物事がどんどん好転していく様子は、観ているこちらまで心ときめかせられた。

 しかし、そんな彼らに思わぬ落とし穴が待ち受けていた。事業開始前に税務署から1億4000万円の追徴課税の連絡が来たのだ。違約金の問題から豊光水産の子会社が三ツ星重工から土地を購入し、株式会社ワカランがその子会社を吸収合併する形をとったことで、低廉譲渡に当たるとされ、関連当事者取引と見なされたようだ。つまり兄弟である三ツ星重工の社長・三星大海(小泉孝太郎)と大陽が示し合わせて税金逃れを行った可能性があるとされたのだ。

 自身の見通しの甘さから招いた事態に、大陽は投資観点ではなくポケットマネーで補填をすると言い出す。そんな大陽に、武藤は待ったをかける。

「大陽さんは投資家として私を変えてくれた。私という資産の価値を信じてくれた。資産は人なり、あなたがそう信じているならあなたは投資家じゃなきゃダメだ!」

  この言葉に大陽は「人との繋がりこそ資産」だという自身のポリシーに立ち返り、兄・大海とのアポイントを設定する。そして自分は姿を現さず、元・三ツ星重工の3名でこのアポに臨ませる。三ツ星重工が抱えるロボットの遅延問題を解決できる“宅システム”の利用料として1億4000万円を提示したのだ。

 「いろいろ確執があった我々ですが、これからはお互いの綻びを補い合えるような関係になりませんか」と山口が言葉にしたのは、起業を経験したことで、矢面に立ちながら常に厳しい判断を迫られる大海の苦悩に触れることができたからだろう。

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