菅生新樹、表現を通して「新しい自分に出会えた」 『凋落ゲーム』に生きる過去作での経験
フジテレビ「火曜ACTION!」枠で放送中の『凋落ゲーム』でTVドラマ初主演を務めている菅生新樹は、俳優業をスタートさせてからまだ1年も経たない期待のニューカマーだ。
『初恋の悪魔』(日本テレビ系)、『トップギフト』(LINE NEWS VISION)などに出演してきた菅生が演じるのは、人々の羨望を集めるインフルエンサーであり若手起業家の守口奏多。ある日、人には絶対に知られたくない出来事を撮影されたことから、何者かに脅迫され不可解なゲームに巻き込まれていく。
今回、リアルサウンド映画部に初登場となる菅生に、これまでの現場で主演俳優たちの背中を見て考えたこと、初主演となる本作にかける思いを聞いた。
俳優デビューとなった2022年は「自分に目を向けられた1年でした」
――昨年俳優デビューされてから、どんな変化がありましたか?
菅生新樹(以下、菅生):2022年は様々なことをやらせていただいて、過ぎるのがすごく早かった感覚があります。ドラマにバラエティーと少ない期間の中で出させていただいたので、ぎゅっと濃縮した1年でした。今年からの課題も分かって、自分のことを振り返ることもできて、自分に目を向けられた1年でした。
――今回、初主演のオファーを受けた際の率直な気持ちを教えてください。
菅生:率直に自分で大丈夫なのかなと思いました。でも、まだまだ経験値もない僕に大野プ
ロデューサーさんが懸けてくださって。そのチャンスをいかせるかどうかは自分次第だと思いました。誰よりも作品に対して熱意を持って演じようと思いました。
――実際に現場に入ってみて、主演としてどう振る舞うことを意識されましたか?
菅生:僕が参加した作品の主演の方々が、お芝居に対しての熱量や、作品に対する愛に溢れていて、その姿を見てすごく奮い立たされた経験がありました。唐沢寿明さん、林遣都さん、仲野太賀さん……やっぱり主演の方が現場にいる時間が一番長かったり、監督やチーム間でずっと話していて、そういう姿勢を僕はカッコいいなと思っていました。主演の姿勢によって現場の空気が変わると感じたので、この作品のことだけに集中して、素敵な現場となるよう一番熱を持って挑もうと意識しました。
――守口奏多の役はどのように作っていきましたか?
菅生:僕の友人にも、奏多のようなインフルエンサーで、SNSのフォロワー数が多い人がいて。彼らのリアルを知っているところもあったので、外見は想像ができたんですが、中身をどうしようかというときに、監督と何度も話し合いをさせていただいて、奏多像を作り上げていきました。
――監督とのやりとりで印象に残っていることはありますか?
菅生:毎日毎日、役作りで「僕はこう思います」とやりとりをしていたんですが、このやりとりをあまりしないで僕がテストや本番でやったお芝居に、監督から「そう捉えたんだ、面白いね」と言われたことがすごく印象に残っています。監督が想像していなかったことを僕がやったのにもかかわらず、それが受け入れられて、僕の今のこの表現方法は一致したんだなという瞬間がありました。
――撮影で大変に感じたことはありますか?
菅生:撮影の中でどうしても自分が腑に落ちない瞬間があり、良い作品を作りたい一心で時間を取ったりしたときは、申し訳ないなという気持ちになりました。それと、現場には毎日たくさんのスタッフさんがいて、お名前を全て覚えているつもりではいたんですけど、完全に把握できていなかった方が少しいたのが、自分の中では悔しかったです。僕も自分の名前があるのに名前で呼ばれなかったら悲しいし、名前で呼び合えた方がもっと親睦が深まるだろうと考えていたので、余裕がなく自分のことでいっぱいいっぱいになってしまって「次こそは!」という思いでいます。