『Get Ready!』日向亘の胸震わせる青春劇 闇医者の名前に隠された先行作へのリスペクト

『Get Ready!』日向亘らの青春劇

 ドラマ終盤に突入する『Get Ready!』だが、物語の鍵となるいくつかの謎が残されている。エースの正体は医師の天野真一であることが明らかになった。千代田医科大学を辞める原因になった13年前の臓器移植に天野はどんな形で関与していたのか。細かいところでパティシエの修業をどこで積んだのかなど疑問は尽きないが、一番気になるのはトランプにちなんだ仮面ドクターズの通称だ。

Get Ready!

 現時点でエース、ジョーカー、クイーン、スペード、クローバーが登場している。まだ出てきていないハートとダイヤの色が赤であるのに対して、スペードとクローバーは黒。絵札ではジャックとキングが未登場である。キングは堤幸彦監督が演出を手がけた『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)に窪塚洋介演じる印象的なキャラクターがいた。本作が手塚治虫の『ブラック・ジャック』の影響下にあることは明らかだが、姿を見せないジャックは、日本一有名な闇医者あるいは妻夫木が演じた『ブラックジャックによろしく』(TBS系)の悩める研修医・斉藤英二郎という可能性もある。真相は不明だが、いずれにしても浮かび上がってくるのは漫画史に残る先行作品へのリスペクトだ。

■放送情報
日曜劇場『Get Ready!』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:妻夫木聡、松下奈緒、日向亘、一ノ瀬颯、三石琴乃、橋本マナミ、當真あみ、結城モエ、中山麻聖、田野倉雄太、長見玲亜、矢島健一、片山友希、菅原卓磨、吉田涼哉、川本光貴、伊武雅刀、鹿賀丈史、藤原竜也
演出:堤幸彦、武藤淳、山本剛義
脚本:飯野陽子、山田能龍、川邊優子、金沢知樹、渡辺啓
プロデュース: 武藤淳、植田博樹、鈴木佳那子、市山竜次、佐井大紀
音楽:ノグチリョウ
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/getready_tbs/

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