フランソワ・オゾン最新作『苦い涙』6月2日公開へ ファスビンダー作品を現代風にアレンジ

フランソワ・オゾン監督最新作『苦い涙』公開

 フランソワ・オゾン監督の最新作『Peter Von Kant(原題)』が、『苦い涙』の邦題で6月2日に日本公開されることが決定した。

 『Summer of 85』『すべてうまくいきますように』などを手がけてきたオゾンが、敬愛するドイツの映画監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの1972年の『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』を現代風にアレンジした本作。『焼け石に水』に続き、ファスビンダーの戯曲を20年ぶりに映画化した。若く美しい青年に恋をして、翻弄される映画監督ピーターの姿を描き出す。第72回ベルリン国際映画祭のオープニング&コンペティション部門に正式出品され、第48回セザール賞では主演男優賞・有望新人男優賞にノミネートされた。

 著名な映画監督ピーター・フォン・カントは、恋人と別れて激しく落ち込んでいた。助手のカールをしもべのように扱いながら、事務所も兼ねたアパルトマンで暮らしている。ある日、3年ぶりに親友で大女優のシドニーが青年アミールを連れてやって来る。艶やかな美しさのアミールに、一目で恋に落ちるピーター。彼はアミールに才能を見出し、自分のアパルトマンに住まわせ、映画の世界で活躍できるように手助けするが……。

 主人公のピーターを演じたのは、『ジュリアン』『悪なき殺人』などのドゥニ・メノーシェ。『ポゼッション』『カミーユ・クローデル』のイザベル・アジャーニが、ピーターの親友で大女優シドニーを演じた。そのほか、ピーターの母親役にはファスビンダーのオリジナル作品にも出演し、『すべてうまくいきますように』に続くオゾン作品出演となったハンナ・シグラ、美青年アミール役にハリル・ガルビア、助手カール役にステファン・クレポンらが名を連ねた。

■公開情報
『苦い涙』
6月2日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督・脚本:フランソワ・オゾン
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』から自由に翻案
出演:ドゥニ・メノーシェ、イザベル・アジャーニ、ハリル・ガルビア、ステファン・クレポン、ハンナ・シグラ、アマンテ・オーディアール
配給:セテラ・インターナショナル
原題:Peter Von Kant/2022/フランス/フランス語/85分/日本語字幕:手束紀子
©2022 FOZ - France 2 CINEMA - PLAYTIME PRODUCTION
©Carole BETHUEL_Foz

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