玉城ティナが考える自己肯定感との付き合い方 『社畜OLちえ丸日記』は活力をもらえる作品
早朝出勤・深夜退勤は当たり前。厳しいノルマに苦しめられ、ノルマを達成できなかったときには鬼上司からの叱責が待ち受ける……。
そんなブラック企業を舞台にしたドラマ『社畜OLちえ丸日記』が、2月10日よりHuluで独占配信される。本作は、YouTubeチャンネル「社畜OLちえ丸」が2022年に出版したエッセイ本『自己肯定感が低くて挫けそうな時、明日の自分のためにゆでたまごをつくる』(KADOKAWA刊)を映像化したオフィスコメディ。
過酷な環境でも明るく前向きに頑張るちえ丸を演じるのは、モデルとしても活躍する玉城ティナ。本作で全力の変顔を披露し、新たな魅力を解き放った玉城に、コメディに挑戦した感想や、“自己肯定感”について考えていることを聞いた。
真面目さとコメディ要素のバランスが絶妙
ーー本作の企画を聞いたときの率直な印象を教えてください。
玉城ティナ(以下、玉城):今までに演じたことのないキャラクターでしたし、「私にできるのかな?」というのが最初の感想でした。脚本が面白くて一気に引き込まれたのですが、“社畜”という言葉は、ちょっと間違えると社会問題っぽくなってしまうテーマでもあるので、どういうバランスが大事なのかなと考えていました。
ーーコウメ太夫さん、アキラ100%さんなど、キャストにはお笑い芸人の方も揃っていますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
玉城:想像以上に明るい現場でした。私が演じたちえ丸はコメディ要素の強いキャラクターなので、リアクションのない現場だったら多分へこたれていたと思うんですけど、横尾(初喜)監督や小山(亮太)監督が、毎回きちんとリアクションをくださったので、私ももっとこうしたら面白いキャラクターになるんじゃないかとアイデアを出しながら演じることができました。アキラさんやコウメさんとの掛け合いも、「芸人さんだから」ということは特別意識せずに、「真剣にコメディを撮る」というモットーの下、役者同士として向き合えた気がします。
ーー玉城さんにあまりコメディのイメージがなかったのですが、演じてみていかがでしたか?
玉城:普段の私を知っている人からは、コメディに出ているところを見てみたいとよく言われていたので、今回挑戦することができてよかったです。私の中で、お芝居はお芝居として軸がありつつコメディ要素もしっかりある、本作のバランスはすごく理想的でした。もし機会があったら、また挑戦してみたいです。
ーーちえ丸を演じる上で意識したポイントはありますか?
玉城:ちえ丸になりきるためのキーワードやアイテムはたくさん登場するんですけど、どちらかというと、その時々の立場によって驚いたり、ツッコんだり、どういうリアクションを取るかを大切にしていました。ちえ丸自身、計算して動いているというよりは、言われたことに対して素直に感情が顔に出ちゃうタイプなので、オーバーな表情の中にもかわいさが残るといいなと思いながら演じていました。
ーー原作者であるちえ丸さんについても聞かせてください。ちえ丸さんのYouTubeチャンネルはご覧になっていますか?
玉城:ほぼ全部観たんじゃないかっていうくらい観て、チャンネル登録もしています。ご本人にもお会いしたのですが、言葉選びだったり、ふざける部分と真面目な部分の絶妙なバランス感覚だったりに、心を打たれるものがありました。業種は違いますが、私も自分の選んだ道を自分なりにやっていきたいという気持ちがあるので、そういう部分はちえ丸さんと共通しているかもしれません。
ーー実際のちえ丸さんはどんな方でしたか?
玉城:一番最初に驚いたのが、ちえ丸さんが髪型を私とお揃いにしてくれていたんです。私はYouTubeを見ていたので、なんとなくちえ丸さんがセミロングなのを知っていたんですけど、「ボブにしました!」って言ってくださって。しかも、私が10代の頃に出たファッションショーを見てくださっていたらしくて、それもすごく嬉しかったです。世代も近いので、悩んでいること、考えていることも近くて、全然初めて会ったような感じがしませんでした。撮影の合間の少しの時間だけだったので、もっとお話ししたかったなという気持ちもありますけど、きちんと直接お会いしてご挨拶できてよかったなと思っています。