『イルタ・スキャンダル』チョン・ギョンホに恋の予感 ヘンソンの真実にいつ気づく?

『イルタ・スキャンダル』チヨルに恋の予感

 「好きな人の胃袋を掴め」とはよく言ったものだ。人気スターの数学講師、チェ・チヨル(チョン・ギョンホ)も“韓国代表”の惣菜に胃袋を掴まれ、その惣菜店の社長であるナム・ヘンソン(チョン・ドヨン)に心まで捕まったようである。『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』(Netflixで配信中)では、戸惑うチヨルの愛らしい姿がたくさんの笑いを届けてくれた。

 恋愛から長らく遠のいていると、恋をしていた時の自分を思い出すのに時間がかかる。胸のドキドキは自律神経の暴走だと否定し、認めたくなくて担当医のもとへ駆け込む。これまで受けなかった女性の紹介に応じたのは、前向きになったわけではなく自分の気持ちを確認したいから。チヨルの変化をざっと挙げたが、すでにアウトなのは誰が見てもわかる。すっかり崩れてしまったルーティンは新たな日々の幕開け、つまり恋の始まりなのだ。それに「ナム・ヘンソン」と名前を間違えずに言えたのは、すでに特別な存在だからではないだろうか。一方のヘンソンもチヨルの話ばかりしては、思い出し笑いが止まらない。ただ大きな壁はヘンソンが既婚者であり、生徒の保護者であること。そう、ヘンソンは未婚であり、娘ではなく姪のナム・ヘイ(ノ・ユンソ)を育てていることをチヨルは知らないのである。

 そんな2人の気持ちの変化にいち早く気づいたのはヘイだ。韓医院に行くのにヘンソンにお洒落をするよう提案したのは、チヨルとのデートを盛り上げるアドバイスだろう。一緒に行きたがるヘンソンの弟、ナム・ジェウ(オ・ウィシク)を阻止したのも2人の時間を邪魔させないためだ。そして、チヨルとヘンソンの距離をさらに縮めたのは、チヨルの恩人がヘンソンの母親チョン・ヨンスン(キム・ミギョン)だと繋がったことである。人生で一番苦労した時にチヨルの支えとなった人だ。チヨルがヘンソンに心を開いたのは縁があったからかもしれないが、これが運命に変わっていくのは時間の問題だろう。

 このドラマを観ていて心地よくなるのは、ヘンソンを中心に温かさや小さな喜びが共有されて幸せの連鎖が起きているからだ。ヘイが模試で全校1位になってヘンソンや親友のキム・ヨンジュ(イ・ボンリョン)は大喜び、チヨルも大きくガッツポーズ。1人より2人の方が嬉しさも倍になる。定番のパーティーもジェウの趣味に合わせた“チキンデー”も、小さな日常がどれもあったかい。この連鎖に引き込まれていくチヨルを見るのも楽しくて仕方ないのだ。

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