『ガンニバル』最終話も息つく暇もないほどの重厚さ “シーズン2”への期待は増すばかり

『ガンニバル』最終話も息つく暇もない重厚さ

 祭りの準備が着々と進められていくなかで次々と畳み掛けるように描かれていく不穏な交錯は、子どもたちが監禁されていた洞窟に大悟が潜入し、“あの人”と対峙するところでひとつ幕を降ろされる(エンドクレジット後にも少しだけ続きは観られるが)。原作ではこの辺りで後藤家と警察との対峙があったり、狩野が最後に電話をしていた相手の存在がわかるなどしていたはずだ。

 他にもすべての発端となった後藤銀の死の真相であったり、“あの人”が一体何者なのかもわからずじまいのまま幕を閉じた全7話(演じていたのは澤井一希)。今回映像化されたのは、原作でいえばまだ半分ほどのところまで。これだけの猛スピードかつ重厚感を保ったまま一気に駆け抜けるには、このぐらいの長さがちょうど良い。そういった意味では息つく暇もない“シーズン1”であり、ドラマが始まる前以上に供花村への好奇心は増すばかりだ。少し間隔をあけて、すべてが明らかになる“シーズン2”が作られることを期待しておこう。

■配信情報
『ガンニバル』
ディズニープラス「スター」にて独占配信中
出演:柳楽優弥、笠松将、吉岡里帆、高杉真宙、北香那、杉田雷麟、志水心音、中村祐太郎、吉原光夫、六角精児、酒向芳、中村梅雀、倍賞美津子
原作:『ガンニバル』二宮正明(日本文芸社刊)
監督:片山慎三、川井隼人
脚本:大江崇允
プロデューサー:山本晃久、岩倉達哉
©2023 Disney

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