『ガンニバル』柳楽優弥への“3つの忠告”とあらわになる“過去” 正義感が波紋の引き金に

『ガンニバル』柳楽優弥の“過去”があらわに

 原作では真正面からダンプカーが突っ込んでくるのを避けることから始まるこの一連は、かなり大胆かつ見応えのあるシーンへと脚色されている。トンネルを走行中に前を走るゴミ収集車の投入口が開き、現れた睦夫が猟銃を構えて狙撃。フロントガラスを破られたパトカーの背後では急停車した車同士がクラッシュし、猟銃を持って近付いてくる3人を相手に、大悟は小さな拳銃一丁で応戦する。薄暗いトンネル内という閉塞的なロケーションも相まって、『ヒート』や『ザ・タウン』などアメリカのアクション映画に見られる銃撃シーンに匹敵するスリルが演出されている。

 先述した“過去”の記憶は、そのタイミングでも大悟のなかでフラッシュバックする。家族を守るために暴力をいとわない。いざとなったときに周囲をかえりみずに一人で敵陣へと乗り込んでいく。大悟という人物の根幹にあるそうした極端なまでの正義感が、この供花村にもそのまま持ち込まれてしまったとなれば、それが大きな波乱の引き金となってもおかしくない。

ヴィレッジサイコスリラー『ガンニバル』特集

その秘密に触れたとき、平穏な日常に狂気が忍び込む。 この村に、喰われる――。 美しい村には、ある噂がある——この村では人が喰…

■配信情報
『ガンニバル』
ディズニープラス「スター」にて独占配信中
出演:柳楽優弥、笠松将、吉岡里帆、北香那、杉田雷麟、志水心音、中村祐太郎、吉原光夫、六角精児、酒向芳、中村梅雀、倍賞美津子
原作:『ガンニバル』二宮正明(日本文芸社刊)
監督:片山慎三、川井隼人
脚本:大江崇允
プロデューサー:山本晃久、岩倉達哉
©2022 Disney

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる