『SPY×FAMILY』劇場版は大ヒット確定? 『名探偵コナン』と重なる映画との相性の良さ

 現在放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』のオリジナル劇場版が2023年に公開されることが、12月17日に開催された「ジャンプフェスタ2023」で発表された。

『SPY×FAMILY』完全新作ストーリーで映画化決定 TVアニメSeason 2は2023年放送

『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』TVアニメのSeason 2とオリジナル劇場版が、2023年に放送・制作されることが…

 数々の名作・映像化作品を生み出し続けている集英社のマンガアプリ『少年ジャンプ+』。『SPY×FAMILY』もその代表作であり、アニメ化によってさらにその人気が広がり、“国民的”作品になりつつある。アニメ化、映画化で日本のエンタメ史に名を刻んだ『鬼滅の刃』と同じく、本作も映画化でさらにその人気を爆発させることは間違いなさそうだ。ライターの杉本穂高氏は今回の発表について、「『SPY×FAMILY』ほど映画と相性がいい作品はないのではないか」と期待を語る。

「アニメ化が決まったときから、間違いなく映画化される作品だと思っていたので、『映画化決定』の驚きはなかったのですが、『2023年公開』にはびっくりしました。まだアニメが始まって1年も経っていないわけですから、制作中に映画化に向けて動いていたということなんでしょう。『鬼滅の刃』は原作コミックの内容でありアニメの続きを劇場版にする形、『呪術廻戦』はエピソード0にあたる原作コミックの0巻を劇場版にする形でしたが、『SPY×FAMILY』は完全オリジナルのストーリーとのこと。ただ、元々の原作も1話、ないしは数話完結型の構成なので、オリジナルストーリーもひじょうに作りやすいのではないかと思います。加えて、本作はファミリーものであり、コメディ作品であり、何よりもスパイジャンルの作品です。『007』シリーズや『ミッション:インポッシブル』シリーズが象徴的ですが、スケールの大きな戦いに挑むことができるスパイは映画との相性が抜群です。その意味において、近年のジャンプ原作の作品の中でも最も映画と相性がいい作品と言っても過言ではないと思います。主人公たちが事件に巻き込まれて解決していくという展開にすればいくらでも話は作れると思うので、『名探偵コナン』の劇場版シリーズのような展開をイメージしているのかもしれません」

 まだ製作が発表されたばかりだが、これほど公開前から“ヒット間違いなし”と言える作品もないのではないかと杉本氏は続ける。

「主人公のフォージャー一家、特にアーニャは若年層からものすごい人気です。タイトルそのままに、本作は家族全員で観ることができる作品であり、オリジナルストーリーということで原作・アニメに触れていない初めての方にとっても観やすい作品になると思われます。アニメーション制作を手掛けているWIT STUDIOとCloverWorksはどちらも優れたアニメーション作品をこれまでも制作してきているので、クオリティ面についても信頼できる。さらに、本作は原作者の遠藤達哉さんが監修・キャラクター原案を担当するようなので、原作ファンの方も安心できる。『ONE PIECE』も原作者の尾田栄一郎さんが参加するようになって劇場版が大ヒット続きとなったように、原作読者のイメージを壊さない/裏切らないことが劇場版をヒットさせるための大切な要素になっています。唯一の心配な点をあげるとすれば、第2期も2023年放送ということなので、スケジュールが果たして大丈夫なのかという点ぐらいでしょうか」

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