『舞いあがれ!』挑戦をし続ける登場人物らの力強さ 横山裕演じる兄の帰還は“フラグ”?
そうして舞がサークルに入ってから1カ月がすぎ、周囲も新生活に馴染んできた。久留美は毎日がクタクタになるほど大変だからこそ、絶対良い看護師になろうと気張る。文系だった貴司(赤楚衛二)がシステムエンジニアの仕事を選んだのは意外だったが、「コンピューター相手だから人間関係が楽そう」という理由には納得。彼も働き始めてから、本を読みたい、詩を書きたいという気持ちが以前より浮き彫りになったと話す。彼はまさに、八木(又吉直樹)が子供の頃彼に送った言葉を実践しているのだ。
「みんなが船の上でパーティーしてる時、おっちゃんは息苦しなる。それで、冷たい海飛び込んで、底へ底へ潜っていって、そこに咲いてる花、必死で掴み取って、船の上へ戻ってくる。そしたらしばらくは息できんねん。その花が、詩ぃや」
やりたいことを仕事にするのではなく、やりたいことをやるために仕事をする貴司。むしろ、だからこそ“花”という自分の夢の存在感が際立つのだ。そう話す貴司や久留美に対して、今は「偉いなあ、すごいなあ」としか言えない舞。飛行機を作ることが、彼女にとって何なのか。まだ捉えている途中なのかもしれない。
幼なじみの3人組が成長しても、こうして集まってご飯を食べる姿が尊い。そんな中、突然姿を現したのは、舞の兄・悠人(横山裕)。内定を受けているにもかかわらず、めぐみに連絡をしなかったり、電話にも出なかったりと心配をかけていた。ここ最近の朝ドラではヒロインの兄が厄介者、というキャラクター設定が定着してきているだけに、“フラグ”になってしまわないかが若干不安ではある。悠人は舞や家族にとってどのような存在になっていくのだろう。
参照
https://saichin.net/
■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK