ユ・ジテの過去をGOT7 ジニョンが演じる『花様年華』 大人のラブストーリーのリアルさ

『花様年華』大人のラブストーリーのリアルさ

 Netflixで9月1日より配信中の『花様年華~人生が花になる瞬間~』が過去作品ながら人気を博し、配信後よりNetflix Top10ランキング上位入りを果たしている。

 『花様年華~人生が花になる瞬間~』(以下、『花様年華』)は、ユ・ジテ(『ヒーラー~最高の恋人~』『グッドワイフ~彼女の決断~』)と、イ・ボヨン(『マザー~無償の愛~』『Mine』)のW主演による大人のラブストーリー。タイトルの“花様年華”とは、人生の中で最も美しく輝く時をあらわす言葉で、ウォン・カーウァイ監督が2000年に制作した映画『花様年華』が有名である。

※以下、ネタバレあり

 ストーリーは、学生時代の初恋相手と20年ぶりに再会したところから始まる。ユ・ジテ演じる主人公ハン・ジェヒョンは、財閥の娘婿として冷酷非情に働いていた。そんなある日、ジェヒョンの息子が学校で暴力事件の被害者となり、学校へ呼び出される。加害者の息子の母であるユン・ジス(イ・ボヨン)は、かつての恋人であり、ジェヒョンの前から突然姿を消した初恋の相手であった。

 物語は、過去と現在がリンクし、行ったり来たりの交互にストーリーが展開していく。過去の若きふたりを演じるのは、ジェヒョン役に『ユミの細胞たち2』の出演により大旋風を巻き起こし、ブレイク中のGOT7のジニョンが、ジスをチョン・ソニが演じている。このふたりが演じる大学生時代のふたりがとてもエモーショナルだ。学生運動にあけくれるジェヒョンをジニョンが深みのある印象的な瞳で演じている。

 チョン・ソニは『ボーイフレンド』でパク・ボゴムの女友達として緊張感のある役を演じたが、本作では一転、透明感のある清純なお嬢様役を演じており、ジェヒョンを純粋に想う愛らしさを魅せてくれる。

 過去と現在のリンクの中で、対比として魅せる映像美として見事なのが「降る」ものだ。学生時代のジェヒョンとジスの印象的なシーンでは桜が舞い散る花吹雪の中、ジスの髪が風にたなびく。その姿を深みのある眼差しで見つめるジェヒョンに吸い込まれるように惹きこまれる。一方の過去では、ふたりが置かれた厳しい境遇をあらわすかのように雪が舞う風花の中で、ジスの髪が風にたなびく。セリフも含め、このシーンの効果的に魅せる対比をぜひ注目してもらいたい。

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