『シスターズ』キム・ゴウンらが探す、消えた700億ウォンと貧困から抜け出す方法

『シスターズ』消えた大金と貧困

 Netflixで配信中の『シスターズ』。配信後よりNetflix TOP10の上位ランクインを果たし、ネットでは「貧乏で追いつめられていくさまがツラいがめちゃめちゃ引き込まれる」と人気を博している。

※以下、ネタバレあり

 貧困家庭に暮らす3姉妹、長女のオ・インジュ(キム・ゴウン)、次女のオ・インギョン(ナム・ジヒョン)3女のオ・インヘ(パク・ジフ)はそれぞれ問題を抱えて生きている。インジュは長女として常にお金の心配をし、次女のインギョンは、正義感の強い記者だが、内面に自身もわからぬ不安を抱えておりアルコール依存症だ。3女のインヘは、絵の才能に溢れていながら、貧乏な家庭環境により自身の才能を生かす道を見いだせずにいる。

 インジュが勤めていた会社の先輩チン・ファヨン(チュ・ジャヒョン)の死をきっかけに、ファヨンが横領した700億ウォンの行方を捜す事件に巻き込まれることから物語は始まった。第3話、第4話では、お金に困らない生活を送りたかったインジュが、ファヨンから20億ウォンを遺され、突然手にした大金の扱いに困るシチュエーションがリアルさを持ち描かれた。アイスクリームを買うことが贅沢だという価値観のもとに生きてきたインジュ。毎晩寝る前に、1億ウォンがあったら何に使うかを夢想していたという彼女がお金をどう使えばよいのか悩み、思案する姿は痛々しい。

 一方、次女のインギョンの正義感や、記者としての矜持も描かれた。インギョンは、3女のインヘが自身の絵の作品集を描いて、留学費用をもらうというのを知り、インへに向かい「それは魂を売るってことだよ」と言う。そんなインギョンにインヘは「私の魂ってものを高値で買ってくれたならありがたいけど?」と言い返す。姉のインジュが手にした大金の存在を知ったときには、泥棒だと責め、泥棒よりも貧乏の方がいいと言う。3姉妹の貧困への思いや、お金に関する価値観の違いが浮き彫りになり観ていてヒリヒリする。

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