『ちむどんどん』と『まれ』の“似た境遇” 妊娠中も店に立つ暢子、希はどうだった?
『ちむどんどん』(NHK総合)もいよいよ大詰め。主人公・青柳暢子(黒島結菜)が夢だった沖縄料理店をオープンするまでこぎつけた。これまで彼女には、大きなターニングポイントがあったが、今回にかぎっては暢子の“これから”の人生がかかっている。失敗はできないし、立ち止まることもできない!
そんな中で、暢子の妊娠が発覚した。子どもを授かることはとても喜ばしいことだが、彼女が自分の店を出そうと決意した前後でもあるため、SNSでは、夫婦の計画性のなさに指摘の声が……。それにくわえて、夫の和彦(宮沢氷魚)が東洋新聞を退職し、2人は一時無職状態に。徐々に、フリーランスの記者として忙しくなってきたものの、なかなか危ない橋を渡っている印象がある。
過去放送された朝ドラで、暢子と状況が似ている作品がある。土屋太鳳が主演を務めた『まれ』(2015年/NHK総合)だ。石川県・能登半島に住むヒロイン・津村希(土屋太鳳)は、自分の夢だったパティシエを目指すべく、家族の反対を押し切って横浜のフランス菓子店「マ・シェリ・シュ・シュ」へ。その後、地元の同級生で輪島塗の職人・紺谷圭太(山﨑賢人)と結婚。しばらく遠距離で夫婦関係を続ける中、彼の夢を支えるため、いったん能登へと戻ることになった。
塗師屋のおかみ修行を続けていると、地元でケーキ店をやらないか、とオファーを受けた希。開業に際して必要な資金調達や準備を乗り越え、いよいよ「プチ・ソルシエール」をオープン。当初は物珍しさも手伝って繁盛していたが、約1カ月半が経ち、客足は途絶えていった。収支ギリギリで営業を続けていく中、希が妊娠3カ月であることが分かるのだった。
結婚・出産を経て、仕事と育児の両立に悩むヒロインと夫、というのはよくあるパターンだが「自分の店をオープン決意→その前後での妊娠発覚」というのは、確かに似た流れである。本人たちには悪気がないものの、視聴者の中には、希や暢子の行動・言動に対し、不快感を覚える人もおり、賛否がわかれるのも彼女たちの特徴だ。
今回の暢子の一件を見て希を思い出す人もいるようだが、では、希の場合はどうなったのか?