『ちむどんどん』前田公輝×上白石萌歌の焦れったい恋模様 善一のアドバイスも響く

『ちむどんどん』歌子と智の恋模様

 智(前田公輝)が歌子(上白石萌歌)に渡したネックレスが、二人の距離を大きく縮めることになった『ちむどんどん』(NHK総合)第102話。「これいる? 暢ネーネーにも同じのあげたんだって」と、智の嘘に気づかない歌子だったが、良子(川口春奈)はそれが安物ではないことに気づく。「いくら好きでもどうにもならない」と、いまだに智が暢子(黒島結菜)のことが好きで未練を持っていると信じる歌子。それでも智への気持ちが捨てきれない彼女は、自己嫌悪に陥っていた。

 一方で善一(山路和弘)と飲んでいた智は、ネックレスを配達中に寄った原宿で買っていたことを明かしていた。ただ歌子に似合いそうだと思って買ったその値段は、実はゼロが一つ多くて、それでも買った事実こそ智が自覚しない、いや自覚しようとしない気持ちの表れに思える。「惚れてるね」という善一の言葉を否定しつつ、「仮にそうだとして、姉の暢子にフラれて妹を好きになるってデージかっこ悪いじゃないですか」と言う智。そんな彼に、善一は「男はなあ、人を好きになるとデージかっこ悪くなる」と金言を残した。優子(仲間由紀恵)のことをずっと好きで、報われなくても彼女の力になろうといつも側で支え続け、そしてフラれた彼が言うからこそ、響く言葉である。

 智が素直になれば全て丸くおさまると言う善一を否定し、照れ隠しかやけ酒をした智はそのまま地面に倒れて寝てしまった。共同売店の店員まもるちゃん(松原正隆)がその背中にそっとブランケットをかける。いや、そこは起こして店内に運ぶところだろうとツッコみたくなる気持ちだが、ここ最近スポットライトが当たりまくっている彼のミステリアスっぷりが気になって仕方ない。

 東京では「ちむどんどん」がオープンの1週間前になっていた。最終的な食材の確認を智とする暢子。「安くしておく」と、ここでもかなり協力的な彼だが、矢作(井之脇海)は保健所と消防署への手配が済んだかと暢子に聞く。「バタバタしていて……すみません」と、できていないことを告げる暢子に、頼んだ計量カップも揃えていないことでキレる矢作。全体的に、智が暢子に協力的に描かれる一方、矢作が非協力的に見えてしまうような意図を感じるが、矢作の言う通り経営者として最低限のことができていない暢子の落ち度があまりにも多すぎる。こんなことではオープンも非現実的だと思われたその時、なんと助っ人のバイトとして登場したのは歌子だった。良子と優子の提案の結果、彼女に暢子の店を手伝ってもらうことにしたのだ。体調も最近は調子が良いらしい。突然の上京に驚く一向。特に、智は歌子のまえでかっこつけた矢作にツッコむ。そんな仕草からも、微細な嫉妬心が垣間見えた。

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