『サバカン SABAKAN』インタビュー
草彅剛が語る“好奇心を忘れないことの大切さ” 少年時代を振り返って「“子供返り”した」
『サバカン SABAKAN』は“明日を生きる活力”をくれる
ーー続くコロナ禍でなかなか自由に行動できないこともあって、本作の持つ“開放感”がとても気持ちよく感じました。この2022年に本作が公開されることに、何か思うことはありますか?
草彅:ここ何年か、外に出れなかったり、会いたい人に会えなかったりしますよね。そのなかで、小さい子が初めて観る映画になってくれたらいいなとか、ちょっと外へ飛び出せるきっかけになればいいなと思ってます。実際には飛び出せなくても、心が豊かになって、開放的になって、次の自分に繋がったり、そんなふうにして元気が出る映画だと思っています。観る方の世代によって、捉え方や感じることは違うと思います。でも幸せな空気が流れてるので、明日を生きる活力になるんじゃないかな。僕自身、どの作品も自分の次のステップになるものだと思って演じています。皆さんにとっても次のきっかけになる映画だと思うので、そういうふうに活用していただければいいなと思います。
ーー今の小学生はこういう体験ができてないと思うと切なさを感じますね。
草彅:それでも、その中で何かを探すことってできるんじゃないかな。心が前向きで、明るく元気だったら、絶対次のチャンスがあると思いますし。この映画を通じてみんながポジティブになれたらいいなと思います。
ーー草彅さんが少年時代に冒険したことや思い出のエピソードはありますか?
草彅:夏になると、おばあちゃんちによく帰ってて、海があって、カニを捕まえに行った思い出があるかな。あと山でセミとったりとか、魚とか、エビとか食べてた。それが僕の中で1番の夏の思い出かな。
ーーとすると、本作は草彅さんにとっての原風景に近いんですね。
草彅:そうですね。スイカを外で食べたりとか、小学生くらいのそういった記憶が僕の中で1番基盤になってますね。
(ここで取材を終えた番家一路、原田琥之佑の2名が草彅剛に挨拶へ)
番家、原田:あの、(誕生日)プレゼントです。
草彅:え、ありがとう! 今日はもう帰るの?
番家・原田:はい、もう帰ります。
草彅:明日学校だもんな。また舞台挨拶で会うと思うからさ、かっこいいコメント用意しといてください。君たちにかかってるから、この映画は(笑)。
番家・原田:はい(笑)。
草彅:公開までもうちょっと、よろしくね。どうもありがとう。
番家・原田:よろしくお願いします、ありがとうございました。
(番家、原田が退室)
ーーすごく貴重なシーンを見ることができました。何をもらったんですか?
草彅:誕生日プレゼントです。
ーーいま一瞬垣間見えただけでも、共演シーンがなかったのに距離がとても近いように感じました。
草彅:最近よく会うので、もう仲良くなっちゃいました。みんなかわいくて、同じ目線というか、むしろ2人の方が気を遣ってくれたりして(笑)。そんな感じで仲良くさせてもらってます。
ーー映画に限らずですが、草彅さんは父親役をされたり、若い人との共演が増えてきてると思います。年齢を重ねるにつれて、“後進を育てる”といった意識は生まれていますか?。
草彅:なにか僕にいいところがあれば、拾ってもらえたらいいなという気持ちはあります。僕も先輩方によくしていただいたり、かわいがってもらっていたので、必要であれば何でも答えます。でも、若い子たちはみんな優れてるので、別に僕が教えることはないと思っています。それでも僕といてくれて、何か刺激的なことを感じてくれていたらいいな、なんて思っています。
ーー子役の2人は最初の出演作で草彅さんと関わることができて、一生忘れない経験になるのではないでしょうか。
草彅:いやいや、本当に一緒のシーンはなかったので。でもこうやって取材とかで一緒になるとやっぱりいい子たちだなと思います。とても輝いてるし、僕も心が刺激されて楽しいです。なんか、2人からいい気持ちをもらってます。『サバカン SABAKAN』のおかげで僕も若くなるというか、気持ちはいくら年を取っても若くいられるし、若くいたいですね。その方が楽しいと思うので。
■公開情報
映画『サバカン SABAKAN』
全国公開中
出演:番家一路、原田琥之佑、尾野真千子、竹原ピストル、村川絵梨、福地桃子、ゴリけん、八村倫太郎(WATWING)、茅島みずき、篠原篤、泉澤祐希、貫地谷しほり、草彅剛、岩松了
監督:金沢知樹
脚本:金沢知樹、萩森淳
主題歌:ANCHOR「キズナ feat. りりあ。」(VIA / TOY’S FACTORY)
配給:キノフィルムズ
製作:CULEN、ギークサイト
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公式サイト:https://sabakan-movie.com/