『ユニコーンに乗って』永野芽郁が合宿で見せた特別な視線 佐奈と功の関係に胸が詰まる

『ユニコーンに乗って』永野芽郁の特別な視線

 “歯がゆさ”が大渋滞の『ユニコーンに乗って』(TBS系)第7話。業界最大手「ゲームアカデミア」の CEO・永瀬(松尾貴史)が「スタディーポニーキャンパス」(以後、「スタポニキャンパス」)の技術を横取りし、特許申請をしていたショックからなかなか立ち直れない「ドリームポニー」(以後、「ドリポニ」)の面々に、羽田(広末涼子)はリフレッシュ合宿を提案する。

 次郎(前原滉)から功(杉野遥亮)との関係について聞かれた佐奈(永野芽郁)が言う「何もないよ。功とはいつもそうだから」も何だか切ないし、功の好きな缶ジュースを見て思わず「好きだったなぁ……」と口走る佐奈も、それが過去形であることも気になる。

 功も功で、咄嗟に佐奈に差し出した手を引っ込め照れ隠しに悪態をついてみたり。たまたま夜に花火をすることになった佐奈と小鳥(西島秀俊)が2人ではしゃぐ姿を窓からただ眺める他なかったり、車内ではバックミラー越しに後部座席で寝落ちする佐奈が小鳥の肩に寄りかかる瞬間を捉えてしまったり。功目線で紡がれる物語やシーンが差し込まれる度、“誰より近い距離にいるはずなのに遠い”功と佐奈特有の関係性が浮き彫りになり、こちらまで胸が詰まりそうになってしまう。

 我を忘れてバードウォッチングに夢中になる小鳥を見守る佐奈の優しい視線は恋する乙女のそれなのだろうか。花火と言えば“ちょっと贅沢な遊び”で、子どもの頃にはできなかったという共通の思い出を持つ小鳥と佐奈。近しい原風景を持つ2人にしか共有できない感覚や言語化できない思いがあり、そんな2人の間でしか流れない空気感が確実にあるのだろう。

 佐奈が小鳥と一緒にいると「心がポカポカする」のは、自分がこれまで歩んできた道を“間違ってなかった”と静かに無条件に肯定してくれるように感じられるからかもしれない。もしかすると、佐奈にとっては功が“一緒に”幸せになりたい相手で、小鳥は“幸せになってほしい、いつも笑っていてほしい”人なのではないだろうか。

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