木村拓哉×スポーツドラマの歴史を振り返る 過去にはラガーマンやレーシングドライバー役も
木村拓哉主演ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)が6月9日に最終回を迎えた。本作で木村は、元ボクサーで高校ボクシング部のコーチを務める桐沢祥吾役を演じた。生きる希望をなくしたものの、松葉台高校ボクシング部のコーチに就任したことで、徐々に熱を取り戻し再生していくさまを描いた作品で、これまでとはまた違った角度での役どころが新鮮だった。これまで様々なスポーツ選手を演じてきた木村。本稿では過去のテレビドラマ出演作品を振り返ってみたい。
『松葉杖のラガーマン』(1991年)
10代の頃の木村が主演を務めた、1991年放送の単発ドラマ『松葉杖のラガーマン』(TBS系)。木村演じる主人公・平井正樹は、ラグビーをしたいと踏み出すも不慮の事故で松葉杖を余儀なくされた青年という役どころだった。
そして、2015年11月放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「ビストロSMAP」にラグビー日本元代表の五郎丸歩選手と、元ラグビー選手で現・日本ラグビーフットボール協会副会長の清宮克幸監督がゲスト出演した際に、木村との意外な接点が明らかに。当時18歳だった木村は、ドラマのために長野県・菅平高原で行われたラグビーの練習に参加し、ハードだったと打ち明けていた。そのエピソードを受けて清宮監督が『松葉杖のラガーマン』でキャプテンとして登場した選手との接点を語った。そのキャプテンはのちに早稲田大学ラグビー部に入部。清宮監督の一つ上の先輩で同じポジションだったことを明かすと、木村は「今ぞわっとした」と思わぬエピソードに驚きの表情を浮かべていた。
『プライド』(2004年)
2004年放送のドラマ『プライド』(フジテレビ系)では、実業団のアイスホッケーチーム「ブルースコーピオンズ」のキャプテン・里中ハルを演じた。当時としてもアイスホッケーを取り上げた作品は珍しく、そこにラブストーリーを重ねた斬新なテーマだった。実際にアイスホッケーリンクやチームを擁する地方でも撮影が行われ、地元で活動するチームが注目を浴びるなどムーブメントを起こすきっかけにもなった。
同じチームのメンバー・島村真琴を演じた佐藤隆太は、今年3月放送の『VS魂』(フジテレビ系)「芸能人私物査定バトル 買取ドボン」で、『プライド』の撮影時に毎日着用していたというユニフォームを披露。佐藤は「部活みたいに熱のこもった作品だった」と回顧し、クランクアップ時に衣装部からそれぞれにプレゼントされたものだと明かしていた。