『バズ・ライトイヤー』バズの声優、なぜティム・アレンではなくクリス・エヴァンスに?
7月1日より公開されるディズニー&ピクサー最新作『バズ・ライトイヤー』の制作陣が、バズ・ライトイヤーの声優にクリス・エヴァンスを起用した理由について語った。
『バズ・ライトイヤー』は、『トイ・ストーリー』に登場するキャラクター、バズ・ライトイヤーのオリジンストーリーで、世界で最も有名なスペース・レンジャーの誕生の秘密を描く物語。本作では、1995年の『トイ・ストーリー』から2019年の『トイ・ストーリー4』までの約25年もの間、バズの声優を務めてきたティム・アレンではなく、エヴァンスがバズの声を担当するため、キャラクターと共に育ったファンの中には「なぜアレンではないのか」と疑問を抱いている人もいるようだ。
また、疑問を抱いているのはファンだけでなく、俳優のパトリシア・ヒートンもそのひとり。ヒートンは自身のTwitterで、「『バズ・ライトイヤー』の予告編をみたけど、ディズニー/ピクサーはどうして私の友人、ティム・アレンを起用しなかったのか、大きな間違いとしか言いようがない。ティムこそバズだ!」とコメントしている。
Saw the trailer for Buzz Lightyear and all I can say is Disney/Pixar made a HUGE mistake in not casting my pal @ofctimallen Tim Allen in the role that he originated, the role that he owns. Tim IS Buzz! Why would they completely castrate this iconic, beloved character?
— Patricia Heaton (@PatriciaHeaton) June 14, 2022
ヒートンのコメントに対し、「完全に同意」「ティムこそバズ」など同意するコメントがみられる一方で、「これまでの映画のバズと、今回の映画のバズは違う。だから声も違う」というような反対意見もみられる。これを受けヒートンは、「OK。今回の『バズ・ライトイヤー』がオリジンストーリーであることはわかった。でもこのキャラクターがこれほど愛されるキャラクターになったのは、ティム・アレンが作り上げたからでしょう。なぜ、私たちが見たくなるような要素のひとつを取り除くのでしょうか」と、自身の見解を示している。
本作のキャスティングについて、プロデューサーであるゲイリン・サスマンは、「ティム・アレンによるバズ・ライトイヤーは、“おもちゃ”のバズ・ライトイヤーです。私たちは、『トイ・ストーリー』の映画を作ったのではなく、『バズ・ライトイヤー』の映画を作ったのです」と述べており、監督を務めたアンガス・マクレーンは、「ティムが演じるバズは少し間抜けで、コミックリリーフ的な役割をもっています。対してこの映画でのバズは、アクションヒーローです。真面目で野心的、かつユーモアのある役柄ですが、物語を台無しにするようなおふざけはしていません。クリス・エヴァンスは、『トイストーリー』のティム版バズと切り離すために必要な貫禄と、映画スターとしての素質を兼ね備えているのです」と、エヴァンスの起用が本作のバズに最適である理由を述べた。
そんな新たなバズの物語で、主人公の声優に抜擢されたエヴァンスは、インタビューでバズの有名なフレーズ、「無限の彼方へ! さぁ行くぞ!」を自身が発することについて「恐縮」だと述べており、「ティム・アレンが完璧にこなした名台詞に敬意を表しつつ、個人的な解釈も見出す必要があると思います。ティムがやってきたことを基に構想を描くこともできますし、盗むこともできます」と語っている。
また、本作ではバズの相棒として、猫型のロボットの“ソックス”が登場するが、海外最速レビューでは既にソックスに対する人気も高く、話題となっている。エヴァンスは、インタビュアーの「(エヴァンスが)ボストン・レッドソックスが好きだから、ソックスと名付けられたのだと思っていました」との発言に対し、「でしょ? いや、私は何も言っていないですよ。私の愛犬の名前から、ソックスが“ドジャー”にみえることも期待していました。でも、これは幸運な奇跡ですね」とコメントした。
さらに、マーベル映画のキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャース役としても知られるエヴァンスは、「バズ・ライトイヤーとキャプテン・アメリカの違い」について、「スティーブ・ロジャーズは貧しい生い立ちから始まり、時間をかけてリーダーとして成長していくのに対し、バズ・ライトイヤーは、リーダーとしての役割が運命であったため、2人のキャラクターは、キャプテンでありリーダーでありながら、互いに異なる性質をもっているのです」と語った。
参考
https://hypebeast.com/2022/6/buzz-lightyear-tim-allen-chris-evans-replacement-explanation-news
https://nypost.com/2022/06/16/why-disney-passed-on-tim-allen-in-lightyear-hes-dumber/
https://screenrant.com/buzz-lightyear-captain-america-comparison-chris-evans/
https://screenrant.com/lightyear-chris-evans-interview/
■公開情報
『バズ・ライトイヤー』
7月1日(金)全国ロードショー
監督:アンガス・マクレーン
製作:ギャリン・サスマン
日本版声優:鈴木亮平(バズ・ライトイヤー)、今田美桜(イジー)、山内健司・かまいたち(ソックス)、三木眞一郎(モー)、磯辺万沙子(ダービー)、銀河万丈(ザーグ)、沢城みゆき(アイヴァン)、りょう(アリーシャ)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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