『ちむどんどん』川口春奈が自立心の高い“マドンナ”に 当たり役だった帰蝶との共通点も

『ちむどんどん』川口春奈がマドンナを好演

 そんな川口を一躍有名にしたのは、やはりNHK大河ドラマ『麒麟がくる』での帰蝶役だろう。時代劇初出演という中、急遽代役としてこの物語の鍵を握る重要人物への抜擢が決まったわけだが、そこには凛々しく頼もしく、賢くて可憐な帰蝶が誕生していた。織田信長(染谷将太)の正室となった帰蝶は、夫を手のひらで転がし、彼を立てながらも自身の思う方に話を進める用意周到ぶり、影のフィクサーぶりが炸裂。誰に対しても毅然とした態度で臨む、肝の据わった女性でありながら、そうならざるを得なかった彼女の不憫な過去や殊勝な事情が次々に明らかになる度、心の中で泣いていたり揺れ動いているに違いない帰蝶が、それでも気丈に振る舞おうとする姿が胸を突いた。

川口春奈、『麒麟がくる』帰蝶役を振り返る 「自信と誇りをもてた」

2月7日に最終回を迎える大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK総合)。このたび、帰蝶を演じる川口春奈よりコメントが寄せられた。  本…

 明智光秀(長谷川博己)への叶わぬ恋心を覗かせる時にだけ、見え隠れする年相応の悩みや葛藤もまた切なさが募る。彼女はそんな自分の恋心という不確定要素満載な感情をも務めを果たすためにコントロールし、抑制しようとするのだ。国のため家のためにとこの淡い恋心を封じ込め、覚悟を決めた時の潔さや凄み、自分で自分を信じ抜こうと強がったり虚勢を張ったりする様子は、本作で良子が見せる責任感が強く長女としての役割を全うしようとする姿とも重なるところがあるかもしれない。

 本作では良子から友人・石川(山田裕貴)への焦ったく初々しいほのかな恋心が描かれるが、彼らにはどんな展開が待ち受けているのかも気になるところだ。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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