王子様とシンデレラのような山田涼介と芳根京子　『俺かわ』が切り込むナイーブな題材

　ただ、第2話では、康介が持つ“可愛い”以外の武器が浮き彫りになっていく。彼は、自分の武器は可愛いことだけだと思っているが、実はたくさんの魅力を持っていたのだ。

　康介は、新たな取引先への営業のため、真田和泉（芳根京子）とともに山奥に向かう。そこでは、“可愛いバイアス”が通じることに安堵する康介。しかし、東京に向かう帰り道で、車のバッテリーが上がるピンチに見舞われる。助けに向かった鏑木悟（迫田孝也）と一ノ瀬は頼りにならないし、山奥のため車も通らない。暗くなっていくなかで、“ロボット女”こと和泉と2人きり。ただ、可愛いを死守するために必死な康介は、どうしてもベッドで寝ることを諦めたくない。徒歩3時間の最寄駅まで歩き、宿泊施設を探そうとするが、目の前に現れたのはラブホテルで……。

　「私、丸谷さんに興味ないので」と宣言をしている和泉は、「ただ泊まるだけでしたら、私はあそこでも」とラブホテルに入って行こうとする。しかし、和泉と須藤周平（津田健次郎）の仲睦まじそうなやり取りを聞いた康介は、「もしそういう相手がいるんだとしたら、こういうとこには入らない方がいいと思うよ」と紳士的な対応を見せた。さらには、和泉の靴擦れに気付き、ホテルでスリッパをもらってくる気遣いまで。

　お城のようなラブホテルの前で、和泉にスリッパを履かせてあげる康介は、まるで王子様のよう。“ヒール＝頑張っている自分”を脱ぎ捨てて、スリッパで歩き出す和泉も、まるで令和のシンデレラみたいだ。康介の優しさを感じて、“ロボット女”がはじめて頬を緩める場面もあり、2人の距離は着実に近づいてきている。正反対な康介と和泉の微笑ましい恋路が、土曜日の夜を彩ってくれるにちがいない。

■放送情報
『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:20～0:00放送
出演：山田涼介、芳根京子、大橋和也（なにわ男子）、西田尚美、古田新太、迫田孝也
脚本：田辺茂範
監督：新城毅彦ほか
音楽：井筒昭雄
主題歌：Hey! Say! JUMP「恋をするんだ」（ジェイ・ストーム）
ゼネラルプロデューサー：中川慎子
プロデューサー：峰島あゆみ、尾花典子、森田美桜
制作協力：AOI Pro.
制作著作：テレビ朝日、ジェイ・ストーム
(c)テレビ朝日