山田涼介、『俺かわ』で見せる俳優としての次なる一手 路線変更で広がった演技の幅

山田涼介、路線変更で広がった演技の幅

 Hey! Say! JUMPの山田涼介が主演を務める『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系)が、4月16日に放送スタートとなる。山田にとって本格的な“ド直球ラブコメ”は同作が初。役者としての新たな魅力が見えることへ期待が募る。

 同作は、山田演じるビールメーカーの営業・丸谷康介と芳根京子演じる商品開発部の研究職・真田和泉の物語だ。康介は可愛らしい顔立ちと人懐っこい性格を武器に、これまで人から求められる人気者としての人生を歩んできた。仕事に関しても恋愛に関してもいわゆる受け身であったが、30歳を目の前にしてこれまで武器としてきた自分の可愛らしさが永遠には続かない、“可愛い”には消費期限があるという事実を知ることとなる。自身の武器を失った康介は、これまでの受け身の人生に別れを告げて一歩踏み出し、そこで本当の恋をすることになっていく、というストーリーである。

 山田といえば、岡田准一や二宮和也に続く演技派ジャニーズとして昨今多くの映画やドラマに出演してきた。そして、演じてきた役柄も実に幅広い。例えば、2016年に主演を務めた月9ドラマ『カインとアベル』(フジテレビ系)で演じたのは、大手企業社長の次男・高田優。優は優秀な兄と比較されて育ってきたが、とあるプレゼンが成功したことで周りからの扱いが一気に変化し、持て囃されるようになる。だが、「落ちこぼれの弟の快進撃」というストーリーではなく、その後様々な事件が巻き起こって思い通りの人生にはならないというシリアスな作風だ。それゆえにアイドルらしいキラキラスマイルはほぼ封印され、真剣な表情を見せることが多い役であった。

 また、2015年公開の映画『グラスホッパー』では殺し屋・蝉を演じ、シリアスな演技に長けていることを周知させている。蝉は、誰であろうと表情一つ使えずに殺す冷酷さと狂気に満ち溢れた人物。何のためらいもなくナイフで人を殺していく様子、激しいアクションシーン、アウトローぶりは、それまでの山田が持っていたパブリックイメージと大きく異なっていたはずだ。だが、それが山田の新たな魅力に繋がっていたように感じる。

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