ジェーンが女性版ソーに、稲妻を持つ男の正体は? 『ソー:ラブ&サンダー』特報を解説

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の超期待作にして『マイティ・ソー』シリーズ第4弾『ソー:ラブ&サンダー』の特報が公開され、公開日も7月8日(日米同時公開)となることが発表されました。そこで、特報映像の解説をしていきたいと思うのですが、まず前提として以下のことを頭に入れておいてください。

 まず、『ソー:ラブ&サンダー』はソー(クリス・ヘムズワース)を主人公にした4作目となり、アベンジャーズのメジャーキャラで出演作が4作まで作られたキャラは他にはいません。(『アイアンマン』も3作目まで。キャプテン・アメリカも3作目の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』まで)。監督を務めるのは『マイティ・ソー バトルロイヤル』から続投となるタイカ・ワイティティ。本作のメインヴィランはクリスチャン・ベールが演じるゴア・ザ・ゴッドブッチャー(神殺しのゴア)です。なお、ラッセル・クロウが演じるゼウス(そうあのギリシア神話のゼウス!)が登場する。そして、ナタリー・ポートマン演じるジェーンがなんと“女性ソー”になるのです!

「ソー:ラブ&サンダー」特報

 では、映像の解説に入りましょう。冒頭の映像は少年だったソーが大きくなるまでを象徴的に描いています。もしかすると少年時代のソーが出てくるのかもしれません。ここで思い出すのは、『エターナルズ』でキンゴ(クメイル・ナンジアニ)が「少年時代のソーは自分に憧れていた」みたいなセリフを言っていたこと。ここから、エターナルズとのリンクも考えられます。また、青年時代のソーのコスチュームがもともとコミックにソーがデビューした時のそれに極めて近いのです。

 さて、今回の特報でバズったポイントですが、ソーが「ヒーロー(戦士)を引退する」という発言をします。ストームブレーカーも手放した様子。ただ、ストームブレーカーそのものはサノスを倒すために造ったような武器ですから、ソー的にはもういいのかもしれません。そして19秒目に映るソーの目の色が実は少し気になります。ご存じのようにソーの右目は義眼。したがって目の色が違うはずなのですが‥…義眼が新しくなったのか、目が治ったのでしょうか。なお、『アベンジャーズ/エンドゲーム』ではファット・ソー(太っちょのソー)だった彼ですが、今回は筋トレをしている模様。その時ソーが被っているキャップに注目。「Strongest Avenger」と書かれていて、「アベンジャーズの中で最強」と宣言しているわけですね。

 巨大な骸骨の主も気になるところですが、ご存じのとおりソーは『エンドゲーム』の最後からガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一行と行動を共にしています。28秒目頃の映像でソーの後ろにいるのは、青い肌の種族。ヨンドゥ(マイケル・ルーカーが演じたスター・ロードの育ての親)と同じ種族ですね。36秒目には、飛び立つスターシップの姿が。ガーディアンズとソーは別れるのかもしれませんね。去っていく船をソーと見守るのはコーグ。周囲の光景がゴミの山でもあることから、この星は『マイティ・ソー バトルロイヤル』の舞台となったサカールにも見えます。なお、ソーのこの格好ですが、ジャケットの感じが“サンダーストライク”というヒーローを思い出させます。この“サンダーストライク”というのは、ソーのバリエーションといいますか、一時的にソーと合体していたエリックという人間が、ソーと分離し新たな雷神系ヒーローになった姿です。

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