『ちむどんどん』第2週の初日から衝撃的な幕開け 大森南朋演じる賢三が“ニライカナイ”へ

『ちむどんどん』大森南朋がニライカナイへ

 決して裕福ではないが、みんなで支え合いながら幸せに暮らしていた比嘉家。しかし、キビ畑で作業中、大黒柱の父・賢三(大森南朋)が心臓発作で倒れてしまう。NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』第2週は、賢三が暢子(稲垣来泉)ら兄妹と妻・優子(仲間由紀恵)に遺言を残し、“ニライカナイ”へ旅立つ衝撃的な幕開けとなった。

 ニライカナイとは、沖縄で海の遥か彼方にあるとされている理想郷。死者の魂が還る場所とも言われているそうだ。「お母ちゃんとみんなを頼む」と家族を託された賢秀(浅川大治)、「頑張って立派な先生になれ」「幸せになれよ」とそれぞれ背中を押された良子(土屋希乃)と歌子(布施愛織)は海に向かって返事を叫ぶ。賢三は兄妹の中で暢子にだけ何も言わず、ただ優しく微笑んだだけだった。それはすでに大切な言葉を授けていたから。

「暢子は暢子のままで上等。自分の信じた道を行け」

 先週金曜日の放送後、『あさイチ』のプレミアムトークに登場した大森南朋。撮影中は比嘉家の兄妹を演じる子役たちと混ざって遊んでいたそうだが、その時の大森についてVTR出演した仲間由紀恵が「家族になるために仕方なく入るっていう感じではなく、本当にご自身も楽しそうに入って子供が5人みたいな感じになることが多かった」と明かしていた。そうして自然に深まった家族の絆が短い間にも画面いっぱいに映し出されていたからこそ、突然の別れにショックを受けた視聴者も多いだろう。でも、どんなに苦しくとも遺された者たちの人生は続いていく。本作の主題歌「燦燦」が〈また会えたら話をしよう あの日の続きを聴かせてよ〉と歌うように、いつか海の向こうで果たされる再会を信じ、日々を紡いでいく家族の姿が印象的だった。

 一番の問題は家とキビ畑を買うために抱えた借金。その保証人となっている親戚に優子は家を売ることを提案されるが、思い出が詰まった家を手放すことはできず、頭を下げてどうにか売却は阻止した。代わりに借金を返すため、早朝から工事現場のまかないさんとして働くことになった母を、子どもたちは家事を分担して一生懸命支える。しかし、張り詰めていた糸が徐々に緩んでいき、長男の賢秀は家事をサボりがちに。そのしわ寄せが下3人の妹にいき、ついにお金の使い道を巡って大喧嘩になってしまった。こんな時、賢三だったらちょっと困りながらも穏やかな言葉で喧嘩を止めてくれるのに……。精神的な支柱を失ってしまった家族はどうやって困難を乗り越えていくのだろうか。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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