『進撃の巨人』男の生き様を見せたマガトとシャーディスの最期 思いを背負い教え子は走る

 イェーガー派との戦闘が熾烈を極めているTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season Part 2』。第86話「懐古」では、それぞれの正義がぶつかり合い、自らの信念を貫く者たちの生き様が描かれた。

進撃の巨人

 ヒィズル国の技術者から飛行艇を飛ばすための整備工程に半日から1日の期間を要することを告げられる。しかし、長い間イェーガー派と戦いながら港を守るのは、いくら巨人の力を有しているとはいえ至難の業だ。ハンジ・ゾエは、「地ならし」の進行速度を考えて、半日もあれば巨人が上陸した海岸から600kmにも渡る広範囲に渡る土地が被害に遭うだろうと算段する。それではたとえエレン・イェーガーを止められたとしても、エルディア人が多数収容されているレベリオの陥落は到底免れない。

 しかし、キヨミ・アズマビトからあるひとつの提案が持ちかけられる。パラディ島を船で南下した場所に位置しているマーレの海岸都市・オディハにアズマビトが所有する格納庫があり、そこで飛行艇の整備が可能だというのだ。ただし、キヨミは地ならしが到着する期限となる半日保つかは賭けになるとハンジたちに告げる。キヨミの提案を受け入れ、ハンジらは船でオディハへと向かうことを決意するのだった。

 ミカサ・アッカーマンから作戦の変更を告げられたアニ・レオンハートとライナー・ブラウン。アズマビトの整備士たちが乗船する時間を稼がなければならないが、イェーガー派との争いは激しくなる一方。ミカサとハンジも助太刀に入るが、そこでフロック・フォルスターが2人に立ちはだかる。

 ますます激しくなる戦闘。ハンジらの作戦がフロックらイェーガー派にも感づかれ、船へと乗船しようとするアズマビトの整備士たちも攻撃の標的にされてしまう。それを守りながら戦うアニとライナーも、イェーガー派が使う雷槍に苦戦を強いられていた。その状況を見ていたファルコ・グライスは「俺も戦わなくちゃ」と心に決めるが、ピーク・フィンガーは「初めての巨人化は上手くいかない」と彼を制止する。顎の巨人の継承者だったポルコ・ガリアードと比べて何もできない自分に嫌気がさしたファルコは、ライナーたちが戦う場所へと一目散に走り出していってしまう。

 その間にイェーガー派の激しい攻撃によって、アニとライナーはすでに瀕死状態になっていた。もう成すすべなしかと思われたその時、現れたのはコニー・スプリンガーだった。かつての仲間をこの手で殺めたコニーの心の中ではすでに決意は固まっていたのだろう。次々とイェーガー派を切り倒していくコニーの背中はかつてないほどにたくましく見えた。そして、コニーの立体機動装置によるアクションシーンは、臨場感のあるカメラワークや立体機動装置特有のスピード感がしっかりと描かれていて胸がアツくなった。かつては殺しを躊躇っていたミカサとジャンもまたすでに強く決心していた。

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