趣里、演技のベースにあるのは“根性論”？　大切にする“チームで作品を作り上げていくこと”

　水中の捜査に特化した架空の組織「DCU（Deep Crime Unit）」の活躍を描く、阿部寛主演のTBS日曜劇場『DCU』。阿部演じる主人公・新名正義が、15年前に起きた事件、そして死んだはずだったかつての同僚・成合淳（吉川晃司）の謎に迫っていくという、佳境へ向けたストーリーが展開されている。そんな本作において視聴者に衝撃を与えたのが、第3話での成合隆子（中村アン）の殉職だった。隆子の跡を継ぐかたちでDCU機動班第一部隊のメンバーに加わったのが、サイバー班としてチームを支えていた神田瑠璃だ。後半に向けてより活躍度も増している神田瑠璃役の趣里に、本作での経験や芝居への取り組み方について話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「かなり気にする、心配性なタイプ（笑）」

ーーご自身が参加されていないシーンもたくさんあるかと思いますが、実際にオンエアを観てどのような感想を抱きましたか？

趣里：ストーリーがどんどん展開していくのは事前に台本を読んでいたのでわかっていたはずなんですが、実際に映像で観ると、「このシーンはこうなってるんだ」とか「皆さん本当に大変なロケに行かれて……」といろんな思いが芽生えました。わかっているはずなのに、いろいろな驚きがありました。

ーー趣里さんが演じる神田瑠璃はサイバー班のメンバーとして登場しました。前半は他のメンバーとはほぼ別行動でしたよね。

趣里：そうなんです。なので、そこの難しさもやっぱりあって。実際にどれだけ大変な事件が起きているか、新名さんをはじめとするDCUのメンバーがどういう思いで現場に行っているのかを直接目にすることができないので、音声だけでのやりとりで想像力を膨らませて演じることを意識していました。

ーー周りからの反響はどうですか？

趣里：皆さんの感想や意見を見たりもするんですけれど、それによって反省する部分もあったりして。かなり気にする、心配性なタイプなんです（笑）。ありがたいお声に対しては「本当にありがとうございます」と思って頑張ろうと思うんですけど……。いろいろな声があるのはもちろんわかっているので、「頑張ります！」という感じになっていますね（笑）。意外とそういうふうには見られないんですけど。意外ですか？

ーーものすごく意外です。

趣里：やっぱり！（笑）実はそうなんです。

ーーいっそのこと「見ない」という選択肢もあると思いますが、見るのは見ちゃう？

趣里：自ら見に行っちゃいますね（笑）。そういうタイプです。一人ひとり違いますから、いろいろな意見があるのももちろんわかっていますし、それに囚われちゃいけないというのもわかっていながらも、見て、反省して……の繰り返しですね。年齢を重ねるごとにトレーニングされて、楽にはなってきたかなと思うんですけど、ほんとに超よわっちいです（笑）。「強そう」とか「気にしなさそう」とか「大丈夫でしょう」みたいなことは言われるんですけど、「とんでもございません」……って感じで（笑）。

ーープレッシャーとかも感じやすいタイプなんですか？

趣里：もちろんプレッシャーも感じやすいですし、同時に「しっかりやらなきゃ」とも思います。自分の役割をしっかり自覚して、自分に何ができるのかは日々考えています。でも、もちろん自分だけではなく、いろいろなスタッフさんや監督、共演者の方々とひとつの作品を作っていて、それを多くの方々に楽しんでいただくのが、やっていて一番の喜びなので、皆さんにどう楽しんでもらえるかということもすごく考えています。そのために、「今回の自分の役割はこうだな」と考えながら、できる限りは作品に貢献したいなと思ってやらせていただいています。