『ミステリと言う勿れ』第7話は衝撃の展開に 岡山天音の唸りに感じた子どもたちの痛み

『ミステリと言う勿れ』第7話は衝撃の展開に

 岡山と早乙女の芝居により描かれたのは、幸せじゃなかった子どもたちの存在だ。香音人も、陸太も、そして虐待されて天使を呼んだ子どもたちも、整さえも……願ったことはただ一つ、親との幸せで穏やかな暮らしだったのだろう。しかし蔓延る問題は「親を消す」というシンプルな答では解決しなかった。

 決断を迫られた子どもたちには自責や後悔、幼い頃の自分の判断を自ら疑う苦しさがつきまとう。自分を信頼できなくなった時が、人間の最たる苦しみだ。あの時の自分は大きな間違いを犯していたのではないか、という自問自答が、天使を頼った子どもたちを未来永劫苦しめる。その中で陸太は側に居続けた香音人に依存し、心酔することでその現実から目を背け続けた。そして、虐待されている子どもを救うことで、いつかの自分を正当化できると信じていたのだ。

 そんな狂おしい物語を、切ない表情で見つめながら過去の自分と重ね合わせる整。水川あさみ演じる美吉喜和の登場で、整の心に秘められた過去の“真実”が解き明かされるのだろうか。我々はただ、受け止めることしかできない。

■放送情報
『ミステリと言う勿れ』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、筒井道隆、遠藤憲一ほか
原作:『ミステリと言う勿れ』 田村由美(小学館『月刊フラワーズ』連載中)
脚本:相沢友子
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵
演出:松山博昭、品田俊介、相沢秀幸、阿部博行
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
(c)田村由美/小学館 (c)フジテレビジョン
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/mystery/
公式Twitter:https://twitter.com/not_mystery_?s=09
公式Instagram:https://www.instagram.com/not_mystery_not

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